気まぐれに膝の上へと身を伸ばすやわい獣のぬくい重さは
10
感謝して 尊敬しようと  いざとなりゃ 小っ恥ずかしくて 言えたもんじゃない
6
秋冷しゅうれいに負けじと 庭に咲き誇る 見頃の尽きぬ マリーゴールド
33
明日こそは外出すると息巻いて 昨夜準備をしたはずだった
22
寒いのね 吾が立ち上がり 温もりが 残る座椅子を きみが横取り
21
抱きしめて 何度も何度も ねこを吸う ちいさな額に 何度もキスする
18
人里の轍踏み分け鳴く熊の声におののき窓を閉め切る奥山に紅葉踏み分け鳴く鹿の声聞くときぞ秋は悲しき /リライト
16
愛なんていつか醒めるものだから盲目のうちに標本にしたい
7
赤き日に雄々しく枝伸ぶガジュマルの窓の外には秋風寒し
8
金華山 登山日和の 岐阜城で 天下見下ろす 気持ち信長
27
夕間暮れだれのかなしみ連れてゆくつぶれた店ばかりならぶ道
16
風邪ひけば酒は駄目だとわかってる わかってますよ理解わかっているだけ
27
秘めやかにあなたの不在思いつつ踏み切り上がり歩き始める
13
鈍色の空重ね着をするように赤黄緑の秋 置き土産
17
インフルやコロナでなくとも風邪は風邪 微熱こらえて営業回り
22
誰もかもブスの九相図興味なし 吾一人焼相前 A GO GO
5
ベタベタと嫌な思い出 手に付いたガムシロならば拭えるものを
24
群馬ではぐんま名月できづらく青森県産ぐんま名月/スーパーのリンゴ売り場にて
9
理解より力が今の私には必要なのと歩き続ける
16
野卑という言葉出来れば使わずにいたいんだけどため息やまず
8
雨雲でも君はおいしそうって言うかな
4
階段をのぼる足取り重たくてそれでも動く身体より口
3
昼休みはちょっとワクッとしてしまう自分で作った弁当なのにね
14
私って夢や希望は特に無し持ってもすぐに忘れてしまう
12
人間が同じ見た目をしていたら私は女と思えていたか
6
人に向け自分を愛し直すのは非倫理的な実験みたいで
4
重低音ディーバの慈悲下救われる 憂鬱支配の救いの日もある
3
鈍色の空に真っ赤な柿一つ少し痛んで魂の如
53
皆違う旅の途中の今日の日の昼のひと時とても静かだ
11
冷め切ったコップをレンジで温めて、出して、ただまた冷めている
6