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空白を 文字で埋めゆく 春の暮れ
6
猫の目に見つめられてた八時前 僕も撫でてよ愛想悪くさ
7
水にゐた豆腐たちはプラ箱に団地のごとく積まれて売らる
16
転がりし賽の目六と沸き立ちてお題に興ず
ひょっと
(
火男
)
この目や
18
買い替えたフライパンで焼く餃子いい焼き色はよそよそしくて
22
それぞれの孤独と自由の境目が乱反射するアパートの窓
16
鳥辺野にただ捨てらるる
習慣
(
ならひ
)
にて 我らもいずれ残骨灰に(「プラン
75
」観て)
18
ついてきた嘘の数だけ林檎の木 僕の庭にはしずかに育つ
37
気がつけば夕闇迫る繁華街 春風の気配今宵いざなう
13
鏡面の如き
水張田
(
みはりだ
)
きらきらと夕陽
抱
(
いだ
)
きつ田植えを待てり
27
薔薇詩ふ拓次に酔ひて瞼裏の 薔薇追ふ微睡み薔薇の季節に
14
藤棚の ライトアップを 見つめつつ ホテルラウンジ 打合せ前
30
有用か その一点で 仕分けされ マッハ走行 ブレーキ欠いて
16
風薫る 老犬抱へ 遊歩道 ふわり
揺蕩
(
たゆと
)
ふ 小手毬の白
30
炊きたての白きお米の香ばしく 今宵も犬と飯を食ふらむ ※犬にはきちんと犬専用に用意した食事を与えています。
18
喜寿ハピバ 思いっきりのサプライズ 生ある幸をかみしめし日よ
27
静けしや 我が魂の 幾とせ 憂い哀しみ 淋しさに堪え 海に誘われ 波と戯れ 影長くして 家路へたどるは 御魂の許へ
4
涼やかな
宵風
(
よいかぜ
)
受けて ひとつふたつ 星を数えつ ゆるりと家路へ
18
家々に明かり灯りて
夕餉
(
ゆうげ
)
の香 漂う安らぎ 週末の宵
23
生きていく意味を誰かに挿してほしい花瓶と僕に落陽が差す
12
壁に当て 帰るボールを 捕って投げ よく見た景色 子どもの頃は
20
鶯は 我が身の二倍も ある
雛
(
ひな
)
の 口に
餌
(
えさ
)
入れ 我が子と疑わず
35
沢山の パンジー並ぶ ドアの前 五人家族の 幸せ見えて 「すいません詠み直しました」
23
歓声と悲鳴が同時に起こる我が家の阪神広島戦
8
金色に ひこうき雲の 筋伸びて 一直線に 空を横切る
32
悪いのは僕でいいからこの春を「ごめんね」という鍵で閉めきる
32
満開になれば終わってしまうから六分のままで僕を待ってて
30
流れてる プールの水は 絶えずして 元の水にあらず とは言えない
4
今年初ラジオは夏日告ぐるなり それもよかろう冷奴食む
16
僕がそこにいないなら 不幸せでいてね
7
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