クロールで1000mなど序の口よ ついてこれまい歳下君よ(相撲由来語⑤)
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三十九年二十四時間働いて安いジョギングシューズ買う
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晴れた日に視線下げれば紫のハナニラ揺れる春を見付けた
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懐が深い男と言われたく 女子社員には笑顔絶やさず(相撲由来語④)
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ちょっとだけ「何かやった感」欲しくって ほうれん草を無理くり炒める
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ひとのミス鵜の目鷹の目捜し出す コンプラ警察あげ足を取り(相撲由来語③)
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年老いたいぬとならんで横になり声をきいてる ちゃんときこえる
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叶うなら ちぎって捨てたい かじりたい 吸っては吐いて 吐いては吸って
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優良印たまごを前に思うこと丁寧な暮らしってなんだろう
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これまではあなたに手渡しできたのに「書類はすべてpdfで」
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我がことは 呪いの葉なり 古の 龍すら我を 畏れんやもやも
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腹くくり仕掛けてみたら勇み足 修復LINEはしばし推敲(相撲由来語②)
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誰と誰 持って帰るかな 三次会 溶けてなくなる バターと若者
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季語季語語 季語季語季語季語 季語季語語 このぐらいでもう 勘弁してくれ
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余ってる? バカ言うんじゃない 余してる 余らないなら 詠むんじゃないよ
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さようなら また逢う日までと 言いながら 毎日君を 夢に見るかも
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もういいよ 伝わらなくても よござんす 日本語なんて 所詮後付け
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いいよもう そろそろ死ぬから ほっといて 幸せなんて 望んでないから
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どうかこの時が結末なんかじゃなく ふたりの序章でありますように
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レシピにもない 我が母の 肉じゃがの味は 唯一無二の絶品
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粗探し そんなことより 空見上げ 夜空の星でも 数えてみたら
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二日後の 筋肉痛に 悩まされ 今日は走るか 自問自答し
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ヒナゲシの名うての叔母は独り身の 人を狂わす稀代の毒婦
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ジョボジョボと心地よき音響かせる寒き日に呑む土瓶の朝茶
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あ、ヒナゲシ いつの間にやら咲いている 罌粟けしの眷属悪魔のよう
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空見上げ あの日のことを 思い出す 祖父が残した 夢の続きを
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願わくば覚めるな夢よ マジ頼む 出ちゃってんのよ、おしっこがもう
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いつの日もきみは変わらずきみだった 北極星はえらくきれいだ
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うしろから足音がするきょうもまた来ている母がfrom:天国
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ドラマなら8話くらいのはずだったのにどうして ねえ、別れたくない
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