熊鈴が近づいてくる中山道 すれ違い際の挨拶は「Hello」
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ヒヨドリの散らす柿の葉ハラハラと色づく実り我が物顔に
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きどあいらく喜怒哀楽 ちま猫ちゃんは「喜」と「楽」かな たまに「哀よりの寂」はあるかも(あまえんぼだから)
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日中は 季節の歩みがゆっくりで 宇治行きコーデ決められずいる
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丁寧に 整理されたる 引き出しに 母の笑顔も 畳まれており
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ひと息に十一月並みと冷える日のスープの味付け迷いに迷う
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孫の手を懐に入れ温めた父の思いが我に繋がる
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自分には千年経っても作れない そんな歌をつくるあんたが妬い
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思い出を消費してまた文字にして今日はいよいよ締め切り間近
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生まれ出て二年で理解るわかるお別れを角曲がるまで君は手を振る
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半導体 水と電力 大量に 夏場どうする 千歳 熊本
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踊りたいときに踊れるはずもない その点うたは場所を選ばず
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勝負事紙一重にて呆然と歓喜を分けて秋の夜更けり
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10秒inゼリーを10分かけて飲み下す火曜日
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「急病のお客様…」アナウンスを聴きため息が出る 矮小な僕を連れて行ってしまえ
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寒暖差 体調崩す 神無月 夏日あるのか 霜降の前
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つやつやのネイルが剥がれやりなおし朝の電車は職場へ向かう
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リビングのいつまで経っても洗われない死んだ猫の毛だらけの服
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蛍光灯 「ばがぽ」の意味をやっと知り 兎娘の姿態のことね(大津芭貴さん)
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衣替え断捨離チャンスきみに問う いつかは着るかも…その日はいつ来る?(怒)
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故郷の、君無き家に花が咲き 荒れた庭にも、蝶の舞飛ぶ。
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楊貴妃の入浴シーンだけ諳んじる 凡夫が覚ゆ白居易の詩(凝脂洗う・・)
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このままじゃ 伝える勇気は出ないから パラレルワールド平行世界の私頑張れ
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耳鼻咽喉科、子供の時、何かわく怖い病院だった
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木の根っこ 磨きて花台作りたる 父の背中は小さく丸まり
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朝陽さす秋の空には半月のおぼろに浮かぶ欠けてやさしい
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眠れなくなったのはいつからだろう 暗闇でホットミルク眺める
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始発はドンドン走るよ闇のなか、そして夜明けもゆっくりと
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秋の日に 里芋堀りし 株元に 小芋孫芋 たわわに実る
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飲みに行き飲まれて帰る千鳥足 母が私に言った戒め
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