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夜桜と 同じ色なる
薄絹
(
うすぎぬ
)
の
衣纏
(
ころもまと
)
いて
来
(
こ
)
ぬ人を待つ
32
逢えたなら また来る夏と あの夏を 一つの長い 夏にできるよ
16
コンビニの自動扉の開くたび 涼を
纏
(
まと
)
ひぬ心地
好
(
よ
)
き風
24
棘のある言葉がどんぶり漂って視界の霞む一杯のラーメン
11
空気読めず一打差で勝つも 二打罰を払ってでも 買い戻したき日
7
旧知の友 集いし語り笑い合い 愉しき我らタイムトラベラー
17
成功の途中だと言う君が焼く崩れたタコ焼きは背筋伸ばす
7
おまえもさ、言ってただろう明日なんか来なけりゃいいと旅の終わりに
4
母さんは何をやっても上手だね言えばやや照れ表情戻る/認知症
22
温度計24℃で肌寒く直射日光射せば焼けそな
15
きみ推しの赤いアディダススニーカー ハードオフにも並んでいたり
16
君のことすべてを知っていたかった あなたはなにも知らないままで
7
ミニトマト鉢を店にて見つけるが枯らしてばかりわれそっと出る
11
パンクした自転車なおしたのそれだけで 海の向こうの風も追い風
6
「失敗」と名のつく母は「成功」を愛した?花瓶はがらんどうのまま
8
引っ越してまったく開けないダンボール みたいだきみとの写真フォルダは
5
疲れない?首振るばかりの扇風機 によく似た面倒見のいい君さ。
5
意地悪な台風来たり あかねさす君との旅を狙い撃ちして
6
高さ揃え付箋を本に貼る人は たいてい中身を理解してない
16
A席なう車窓さかなにひとり酒 C席に来たパチャパチャ男(
PC
)、困っ
13
荒波の霞ヶ浦に人けなし曇天笑うトンビがクルリ
10
アスパラや稲にたむろう生きものに虫も殺さぬ我天仰ぐ
5
曇天に人の目集ふ街角を白青赤へ染まる紫陽花
19
校庭を逃げるあの子に追いつけずチャイムを聞いて泥棒は笑ふ
8
川縁
(
かわべり
)
のひとり歩きの
独
(
ひと
)
り
言
(
ごと
)
過去と未来が交差する午後
23
病院に行かなくていい土日には児童のように心が
燥
(
はしゃ
)
ぐ
12
飲み込んだ 言葉は胸の 底に積み 誰にも見せず 朝を迎える
9
傘させば君への想いも消えていく人に紛れてゆくスクランブル
25
窓開けて駐車場にて時つぶし 少し居眠り次のアポまで
14
灰色の靄に迷わず雲海に陽が射す蒼き空へ羽ばたく
17
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