夜桜と 同じ色なる 薄絹(うすぎぬ)の 衣纏(ころもまと)いて 来(こ)ぬ人を待つ
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逢えたなら また来る夏と あの夏を 一つの長い 夏にできるよ
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コンビニの自動扉の開くたび 涼を纏(まと)ひぬ心地好(よ)き風
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棘のある言葉がどんぶり漂って視界の霞む一杯のラーメン
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空気読めず一打差で勝つも 二打罰を払ってでも 買い戻したき日
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旧知の友 集いし語り笑い合い 愉しき我らタイムトラベラー
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成功の途中だと言う君が焼く崩れたタコ焼きは背筋伸ばす
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おまえもさ、言ってただろう明日なんか来なけりゃいいと旅の終わりに
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母さんは何をやっても上手だね言えばやや照れ表情戻る/認知症
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温度計24℃で肌寒く直射日光射せば焼けそな
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きみ推しの赤いアディダススニーカー ハードオフにも並んでいたり
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君のことすべてを知っていたかった あなたはなにも知らないままで
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ミニトマト鉢を店にて見つけるが枯らしてばかりわれそっと出る
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パンクした自転車なおしたのそれだけで 海の向こうの風も追い風
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「失敗」と名のつく母は「成功」を愛した?花瓶はがらんどうのまま
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引っ越してまったく開けないダンボール みたいだきみとの写真フォルダは
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疲れない?首振るばかりの扇風機 によく似た面倒見のいい君さ。
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意地悪な台風来たり あかねさす君との旅を狙い撃ちして
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高さ揃え付箋を本に貼る人は たいてい中身を理解してない
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A席なう車窓さかなにひとり酒 C席に来たパチャパチャ男(PC)、困っ
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荒波の霞ヶ浦に人けなし曇天笑うトンビがクルリ
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アスパラや稲にたむろう生きものに虫も殺さぬ我天仰ぐ
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曇天に人の目集ふ街角を白青赤へ染まる紫陽花
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校庭を逃げるあの子に追いつけずチャイムを聞いて泥棒は笑ふ
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川縁(かわべり)のひとり歩きの独(ひと)り言(ごと)過去と未来が交差する午後
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病院に行かなくていい土日には児童のように心が燥(はしゃ)ぐ
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飲み込んだ 言葉は胸の 底に積み 誰にも見せず 朝を迎える
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傘させば君への想いも消えていく人に紛れてゆくスクランブル
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窓開けて駐車場にて時つぶし 少し居眠り次のアポまで
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灰色の靄に迷わず雲海に陽が射す蒼き空へ羽ばたく
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