田舎町小さな市営プールには 年配の方ぎょうさんいてはる
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両親が離婚してから就活で「潤滑油」とは名乗れずにいる
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25℃乾いた風の昼下がり サボっているのは私だけかな
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営業をサボって泳ぐ一時間 駅のホームで心地よき風
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ちょっとそこどいてくれると嬉しいな 毛皮干す猫 踏めない敷物
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それからは小鳥を抱き生きました夏そらを食む自転車のごと
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おだやかに絶滅をしていきましょう だいじょうぶだから だいじょうぶだから
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埋め方がわからないから散らかしたままで寝ている 部屋も心も
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あああああいいいいいいいうううううえええええええおおおおおおお
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白妙の ウエディングドレス まとひ立つ 晴れのすがたに 幸せ願ふ
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言の刃を ふりまわしたい気分の日 斬ったら切れていたのは自分
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言の葉が通じるものと思ってる その時点で、すでにやぶれた
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風景と対話 あなたはもうずっとやまいそのもの かもしれません
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五月晴れ 洗濯物がはためいて 部屋着よ お日様の匂いになあれ
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「ゴハンして一緒に寝よか」ついてくる ねこは にほんご りかい理解している
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薫風にいだかれながら 葉に一つ 月下美人の小さなつぼみ
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予報見て午前の散歩にかえたけどそれでも少し汗ばんだんだ
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鍬をふる 夏の野菜を 食むために 時をさまよう あなたのために
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あのひとも、泣くことくらいあるのかな。笑顔のウラを見てみたい。好き。
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猫ってね 夢中になると パー🐾をする 飼ってる人は 知っているよね(笑)
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幾代か辿らば出会いのあったやも 佐佐木・谷川・森・芥川
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ぶれの無いまぁるい姿が嬉しくてしばしながめる薄雲うすぐもの月
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督促をむかへうたんかなけなしの涙の日本銀行券で
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煙る雨 春雷光った 緑野に つかの間浮き立つ 淡き菜の花
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そよぐ風見つめる君に春を見る気づけばそれは晴れ空になる
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灰色がそびえ立つのは初夏の空 今日もなんとか乗り切れそうだ
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ピアニカでも鍵盤ハーモニカでもなくメロディオンだと子に教われり
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青梅を食べるんじゃないリード引く 俳句だけどもここに投げちゃう
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高校で時が止まりし友の部屋 日記のような手紙読みあう
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タカろうと我の財布をのぞき見る 「千円も持たない大人がいるの」
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