秋の日に 里芋堀りし 株元に 小芋孫芋 たわわに実る
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飲みに行き飲まれて帰る千鳥足 母が私に言った戒め
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‌亡骸を抱いてはじめて知りました 日々はわたしの安らぎだったと
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窓開ける甘い香りよ出ていけよ恋愛の敗北の残り香
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リビングに 洗濯物の山あり ハンガーぐらい外してくれよ
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久々の2連休なり 今日は何から片付けよう 先ずは洗濯
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うわっ寒い 薄手のセーター取り出して ベランダに干す 昨日のTシャツ
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逸らしてる。備えあれば憂いなし  備えることこそ憂いだと
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ジョギングも 寒くついつい 長袖に 走ると暑く 服装悩む
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公園へ向かう君の背見送りて 金木犀の香り寂しき
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少しずつ行動範囲広がりて 徐々に親元離れゆく君
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金木犀を知らない君の思い出になりたい そして私を永遠に刻むの
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雪便り遠近おちこちにあり遠ざかる猛暑の日々の寝苦しさなど
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秋桜の歌詞に出てくる母が見せる「構えよ」と言わんばかりのため息
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「いい服」と伝えるようにさりげなく君の全てが好きと言いたい
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食堂のソースを受け取るときの腕 その直線の動きが好きです
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寝る前の考え事を明日には持ち越せないよ、だからはよ寝ろ。
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自由帳 ただの白紙を〈自由〉だと呼べていた頃の僕らを思う
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針仕事聞けば口貸す母の横「これどう縫うの」わざとたずねる
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頑張った今日も一日お疲れさんシンクごしごしクマのスポンジ
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蹉跌さてつたる我が人生を振り返り セーブデータを漁っては泣く
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ドジャースとベイがダブルで優勝し最高!吾もまだまだ頑張ろ!
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いにしえの 京の都に 思い馳せ 雲ひとつない 東寺に参る
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ねこからの あいのふかさを はかれるよ スリスリ ずつき ゴロゴロ ついてく
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木犀の香り今年も漂って案外僕らは幼いままで
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イヤホンは壊れていても透明の歌を奏でて 通学電車
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「捨てられぬ」つまと「捨てたい」わたしとの攻防戦となる衣替え
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黄昏の川面を撫ぜる秋風が染みるか 鷺は首をすくめて
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君が今本を開いたお返しに僕はイヤホンをつけてみたよ
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夜長には味噌鍋燗酒〆うどん これぞ此世の渡り方なり
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