賢(まさ)れると目上(かみ)と朋友(とも)とにすなほならば學びずてふとも學びたりとす/『論語』學而第一の七
7
権力を 知らぬ存ぜぬ 国なれば 核3発で 掃除完了
9
私とは既に死であり無であると思うことから今日を始める
14
あの頃の疑問が解けて思い出を忘れていいと思う解放
11
特大の願い聞くよりアポロ買う 手のひらサイズ 約束守れ
4
郭公(ほととぎす)過ぎゆく方に待つ人も一声聞きて寝(い)ねがてにせむ
9
春雨と粉末スープ乾燥の味噌汁の具に卵と熱湯
2
學校の英語は無駄といふ人のまともな英語見た例(ためし)無し
11
体操着ベランダ干されし家は新築 足元の巴波川ゆるる鯉二匹
5
曇天や じわり湿気が 躙(にじ)寄り 笑顔見せたる 梅雨の花々
10
脂身がずしりと沈む 締めラーメン 五十六年 若くはなくて
15
スマートフォン ゆっくりじっくり 私を殺す  気付かぬうちに 太陽はない
4
生まれ月 祝日はなし 梅雨はあり 心身ともに 湿度が高い
23
洗い物物干し台と部屋干しを反復横飛びする空模様
15
梅雨入りのニュースを聞いたその日からサザンカの葉の色が濃くなる
15
雨来ると 報せるスマホ 青い空 四半刻なく 白くなる空
5
名作よ寂しさ紛らす為なのに君のレンズに思い馳せらむ
5
鎖骨から頬にかけてがジンジンと骨身に響く恋の煩い
9
ねえどこへ行こうかどこへでも行けるけれども靴が足に合わない
4
kirin
4
焦点の 定まる位置を どこに置く 広い宇宙の ほんの片隅
22
肩組みて『紺碧の空』歌う輪が五十六年くるりと巡る
10
わが町にクマが出没していますのんきな田舎に戦慄走る
28
乗り過ごす人がホームでキレている田舎の駅でごめんと思った
8
安定と刺激の天秤フラフラと後ろに倒れて泣くやじろべえ
1
思い出して一番最初のこと忘れないで最後のソフト麺の味
3
あなたは119番通報を!あなたはシャーデンフロイデを捨て去ってください!
2
飽きたくはないからどうか君たちが飢える獣でありますように
1
感情のジャンクションにてまた今度会おうと言って別れたはずだ
4
窓の外雨が少しも見えなくて 私は今日も傘を忘れる
3