白息を煙草のようにくゆらせる銀幕スターの仕草を真似て
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コロナ禍は明けたはずだが孫来ない 令和六年じいばあ卒業
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朝起きて 昼飯食べて 夜眠る 悠々自適 くっちゃねの
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休み時間なんか食べてるサッカー部いいなあいつらは太らなくて
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梅の花咲く頃君と会えるねと指折り数え今日を生き抜く
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切なくて眠れぬ夜は思い出を揺りかごにして少しまどろむ
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カーテンを開ける係を任せたら「メイドじゃない」とまさかの返答
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友と食う六百円の定食が今年一番僕のごちそう
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雪道に埋まるタイヤにモフモフの袖を突っ込む聖夜の彼女
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あきらめて 閉じた瞳に 燃えている 野心を隠す 雪よ降れ降れ
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目の前の 利益だけしか 頭にない そんなヤツほど 未来を語る
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二人だけの世界を見つけに外に出てみようよ、終末の土曜。
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そんなのは明日でいいよ今日の午後隕石が落ちて終わるんだから
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地球ではじゃあ重力がちょっと邪魔なんだ、神様、月で悩ませてよね
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ノミダニ駆除レボリューション おくびお首のうしろ ポッチョンを すませて ねこは オヤツ&ぬくぬく
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もてあます刻限までの一時間 駅のベンチで独り目を閉じ
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さぁ年内 お月様 も一度来るかしら 元日スタートとかは避けたし(涙)>ビミョーかも〜😢
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さむざむと荒川河口の殺風景 異教の祭りもそこには及ばず
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ぬいてきた大根切ったら空洞症隣にあげたの大丈夫だろうか
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段ボールいっぱいの人参届く 掴んだひとつひとつの温かさ
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窓越しの小学生は元気そうまだ来てないよね子供はいいよね
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絵の具とか習字道具を携えて小学生が下校の年の瀬
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さざ波のように行ったり来たりする不安と楽しみ我が腹を撫で
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姉弟きょうだいのはしゃいだ声に反応しポコリとお腹蹴る第三子
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終わる日の 合図のような灯油香 思考が冬に やさしく染まる
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みんな生き残ったんだね 膨大な 思春期という嵐を越えて
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過ぎたのは春夏秋冬ではなくて嘘嘘嘘嘘みたいな年で
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コホコホと咳込み歩行おぼつかずこうして人は坂下るのね
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何処いづこより野犬の吠ゆる霽月せいげつのまんまる月だおそろし月だ
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独居にて枕時計のかれひとの眼を立つ蠅のふくやか
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