山が着てる毛皮を撫でさせてもらった ビロードの畔、ボアの樹々揺れて @長野短歌
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奥池に 逆さもみじが 映る夜 季節を感じる 淡い気持ちに
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特別になりたい だけどこの顔を晒す勇気は出ない 匿名
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テレビから出てきた笑いに誘われた一人の笑いが浮く暗い部屋
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人知れず 産声上げし 機螂獅鮫きろうしきょう 独り銀幕の 波に揺られる /Z級映画『メカカマキリライオンシャーク』
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ブラックな フライデーだし 欲しいもの なにかないのか 探す週末
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「二人なら美味さも倍」と独り言 土産の銘菓食み茶をすする
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くちびるを 重ねて解る 儚さに 柔らかなキミ そっと抱きしめ
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1122… 溜め息つきて 足袋を履く 遺影の妻へ「行って来るょ!」と…
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言の葉のトランプ切って鳴らす指 妙技に惚れるひとつの理想
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想い人いないしじまの灯下にて死を落ち着いて想念してる
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死にたいという精神と死なせないという本能 今日も軋轢
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人知れぬ裏街道の細道で醸成される愛を隠して
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くしゃみする たびに誰かが 生まれてる 産声高く 響く朝焼け
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円盤に針を降ろしてメロディを待つ今 はじけて遠のく平日
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発話さえできずに包まれるタオルケットは子宮の体温
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何回も 熱測っても 一緒だよ 平熱だから 学校行きな
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少しだけ動いた甲斐あり消えサボりん オン・オフ管理に一発回答
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エアコンの作った空気が苦しくて冬の夜風に消えたくなった
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やむを得ず動けば尾ひれで「カチコミ」に 宿命なのね敵の多さは
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具沢山煮物 きんぴら 作り置き ひとり出掛ける罪滅ぼしに /明日
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七竈ななかまど、野薔薇、南天、山帰来さんきらい  秋深まりてそれぞれの赤
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夫と行く散歩を兼ねたお買い物 小春日和に歩を緩めつつ
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冬の夜の彼方に見えるタワマンの最上階も灯りがつきて
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分かり合うこと目標にしなくても励まし合ったり笑ってみたり
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メルシャンのスパークリングと スパサラで 一人乾杯 旦那は風邪気味
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人間に なる夢叶った ピノキオは 夢から覚めて 絶望を知る
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息子のとこ 行くはずだった しょうがない 今日はおうちで いい子にしてる
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さよならを言わずに去ったあの時はそれでよかった咲く彼岸花
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ひだまりを揺らして赤ちゃん泣く声を やさしく包み ファミレスの笑み
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