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バイロイト ワーグナーに威圧され 逃げこむ医務室 優しきドクター
6
トウキビを 作りし夏の哀しみは
白鼻芯
(
はなじろ
)
先じて吾遅れをり
22
とんかつの定食食べて惜しまずに伊藤博文 出す吾は小二
13
パリパリを横から奪ったその音は 君の唐揚げオーケストラ
3
ご近所の蝉がおかしい普通なら ミンミン言うのにミミッ……ンと言う
9
神妙な顔してワインのコルク抜く 友人の眉がすごく寄ってる
4
二十二の誕生日にと贈られたブレスレットはもう似合わない
3
有名な歌人は真似ず個を求め脳の記憶へ我が彷徨ふ
15
心地よき雨音を掬い油切りせば五色サラダに乗せるから揚げ
13
陽を返す白に涼しき青揺れるスミレの花に力抱く夏
15
標識のみなとみらいの矢印は空をば指せど道は灼熱
13
店先に八ツ橋があり中三の旅行で食みし京都へ行ける
16
願はくは
今一度
(
いまひとたび
)
の春を得て過ぎし悔ひ路を辿り行かまし
9
肩の荷を 下ろしていいよの 一言で もう一踏ん張り 出来る気がする
8
古都町の見上ぐお店のカステーラ文字の風情に時は褪せゆく
15
舗装路は 嫌だ嫌だと 泣いている 命を奪う 暑さ生み出し
11
遠回り いつもと違う 帰り道 こんなだっけと 変わる街並み
8
8・12 四十一年 間近なり
日航機事故
(
1985年
)
昭和の終わり
13
雲を分け 横切る月の 一時は 高貴な人を 送るが如し
11
その人の生き方に合うものを見て生き方に合うものしか見えない
4
金縛り? 違うよ私が抱きしめて動けなくしただけなんだよね
4
閉じた瞼を視線がなぞる遠く三日月愛でるよに
朝
(
あした
)
きみの瞼は彩づく
14
遠く鳴る 夏の歓声 ひとり聞く
4
一瞬の 冷風が裂く 夏の夕
4
冷気刺す 筆記音だけ 満ちる部屋
4
祭り果て 闇に表情 隠しけり
3
誰が私を愛すだろうかというジレンマを抱えながら死ぬの?
2
本店に 移動と聞いて LINEする 3年前の 既読の続き
4
仕事とか人生だとか愛とかに効くまじないを明日教わる
5
そうめんの具材にキュウリ刻む夜 君の好みをふと思い出す
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