「あの星へ逃げ出しましょう」地球暦百億年のある夏のこと
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雨宿り らまる思ひ く様に 頬と心を たたく夕立
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勇ましいひこうき雲の跡昇る 積乱雲を突き抜け彼方へ
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道端にネギが一本落ちている捨てておくのか拾っておくか
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くるくると回るレコード催眠術気づけば踊る1人で部屋で
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やさしくと自分で自分に言いかける ちょっとお疲れ心配ないない
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我がつまの作りしカレーは絶品で娘を誘う口実にもなり
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介護って常に笑顔にならなくちゃいけないような雰囲気あるね/ひとりごと
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熱帯夜 幾日目かとぼやきつつ 冷やした梨でささやかに秋
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愚痴ひとつ言えない介護なんてのは健全じゃないと思うのです/ひとりごと
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真剣な顔して足の爪を切る今まで過ごした過去切るごとく
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やれるだけやってみたけど駄目だった その連続でつくられていく
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懐かしさ覚えるものは多々あれど皺の数だけ幸福もある
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教えてよ なにで瞳を洗ったらそんなにきれいな空を映せる?
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なくしもの 探し続ける 夏休み
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しんしんと 名付けられた様な君だけど 温もりもそこにはあって
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丁寧に食った背骨を二つ折り 芥箱へと秋刀魚塩焼き
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焼きたてにレモンをしゅっとしぼりかけ はらわた苦し秋刀魚塩焼き
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はらわたの苦みにほっと安堵する 今年も会えたな秋刀魚塩焼き
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正義とは同じ車にファッションにタバコにお酒間違わないこと
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植え込みに 身を隠す如 公園の隅に 脱ぎ捨てられし空蝉うつぜみ
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暑い夏 熱いしゃぶしゃぶ食べまくる エアコン冷えに芯から効くぅ〜♪/しゃぶ葉
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友たちの惚気や愚痴が弾むそばアルカイックに佇む私
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死語なるも ノンポリ&アンド小市民 プチ幸せを やさしく包み
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あぶらぜみ地に還らんか横たわる 蝶傍らに舞いのひとひら
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暑いのになぜ今年も宇治行くの? 金時のせのカキ氷ねらい?(猫母さんに返歌)
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朝ごはん作って食べて後片付け水を飲んだらUtakata補給
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みんなして かわいいピンクをくれるけど(いやピンクもすきだけど) ねこ母の気質こころは 情熱の緋色あか
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ゆっくりとねじれるように夕顔はひらき今宵の時間を戻す
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早稲の穂の実は健やかにふくらみて 暑風あつかぜのなか初の刈り取り(加賀)
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