カリカリカリ 生命をつなぐ音がする ちま猫ちゃんや もっとお食べよ
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蓋が重なり固まり凝る 出してほしいと叫ぶ我/都々逸
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ふるさとは雪が降るらし寒い家一人で暮らす弟思う
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あまっけて終業式の帰り道降られた雪に似た午後の雪/水っぽい
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減税は子孫にツケを回すこと 割り勘負けを食らうは若者
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風呂も無く小さきアパート冬の夜 父さん、母さん家建てたよ
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贅沢は出来ぬ質素な暮らしでも食うに困らぬ贅沢はなし
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勉強に しがみつくのは 辛いけど 手を離しても 行く場所はない
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お題【悲惨】 完璧にマニキュア塗って乾くのを待つにトイレもよおした時
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終電に間に合ったねと哀しみに行き先告げず運びゆく夜
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贈られし小五の春より時刻み革のベルトが大人めきたり
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生きる意味 会社の利益 社会正義 オトナもなやむさんかくかんけい
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この世をば が世とぞ問ふ 新月の満ちたることも無しと思へば
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御仏の御導きこそ無かれども孤独に耐える心を下賜され
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腕の内 刻みし溝の痕ありて 苦悩と苦労の年輪と見ゆ
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嬉しいが値引きシールが隠しちゃうカロリー表示糊の強さよ
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人生はさみしいただの作ぎょうだとおしえてくれてありがとうパパ
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下向いて笑ってるよなやぶ椿風にゆられて春を待ちます
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梅の木に毎年花が開くのはあたりまえではないと知りけり
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麻痺よりも恐いことはね麻痺してることに気付けぬ人の仕組みよ
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クソサドの防衛担当齋藤が今日も私に「君は機械だ」
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祖母を連れ春を見に行こ 右の手を繋ぐかわりに巻く金時計
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キラキラと輝いていたつららが白濁しては身を減らす午後/暖かいポタポタ
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今日寒くない?あなたが言うと光さす魔法と言える朝のひとこと
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身に覚えないビチャビチャの廊下床風呂上がり猫ブルブルの跡/知らぬ間に落ちたらしい⋯
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凪ぐ海の 鉛の色を 抱きながら 白き息して 冷たい手のひら
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目を見張る艶髪であれど床の上落ちてしまえばぞっとしかせず
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まう少し甘へさせてと すねに擦り寄りぬ愛猫 出勤の朝
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海外の知人の家を検索しマジ驚きぬストリートビュー
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ヘルスケア 睡眠の質 高いけど 止まらぬあくびと まぶたの重み
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