考えすぎ そうさ自身で分かってる それでも無事で「おかえり」チビ猫
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みどりいろ ゆらゆら揺れる 森のお風呂バブ ヒーリング効果あると信じて
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春の雨 やさしいけれど駅に着く頃にはびしょぬれの涙雨
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春を告げ雪のえくぼの二つ三つ真青な空に見よと言うらし
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遠からず星になる日が来るならば同胞はらからの星目指して行かん
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ムスカリが 知らぬあいだに 咲き始め まだ寒いねと 花を縮めむ
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あの子らがいない街にも春は来て 優しく前を向かされている
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大丈夫 明日の朝はパンケーキ焼いてあげるよ 少し厚めに
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ああ 今日は いつものグミをかじっても 癒されなくて満たされなくて
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何かから自由になりたい 何かって何だったかな 何でもいいか
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小雨降るなかをはじめて撮りにいく難恥多きMRI
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焼酎が残り一杯分もない明日は雨天臨時休肝
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ジャージ着て部屋から一歩も出ない日も たまにはあるさニンゲンだもの(キロを)
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女房から弔われ方を問われれば ミイラにして部屋に飾れと答ふ
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あわよくば 30代で死にたいと 思う私は17のガキ
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着信や 慣れぬ携帯 切れにけり それにつけても 早期復興
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人気歌さすがと思う、どうすればいいねそんなに貰えるのかな
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ほろほろと綻び始む桜花 しばし待たれよ嵐が通る
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泣くそらを 夜のとばりが 包み込む みた心を 溶かす春雨
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講義室 外より早く夕焼けにまみれるんだよ蜘蛛の巣揺らし
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風に乗り 湿った土の 香り立つ 新芽の息が 行く道に吹く
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見ないふり 君のLINEの行間に 二人の終わり挟まれている
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大谷を巨人の選手は皆見つめ「憧れるのをやめましょう」
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猫のココせつなき声で訴える負けてあげますいつも通りに(思い出)
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耳の穴 笑い袋で塞がせて 何も聞こえなくなるまで待ってて
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自家製の カリカリ梅は 祖母の味 あの頃の味 今も忘れぬ
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第一パン パスコ 買ってる場合じゃない ヤマザキヤマザキヤマザキなのだ
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四年分 ぽっかり抜けた 空間に あなたのくれた 思い出埋めた
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手をつなぐ 離せるようで離せない赤子みたいな力でぎゅっと
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窓の外寒暖差など気にならぬ吾が心身の沈み具合よ
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