Utakata
登録
Login
さく
フォロー
0
フォロワー
4
投稿数
30
フリースタイル短歌
夜なのに傘を差す人 新宿のネオンライトに身を灼かぬよう
12
透明なしろみの中につつまれて割られる日まで揺蕩いねむる
5
今日の朝何食べたっけ ばあちゃんはどんな顔して笑ってたっけ
14
私とは消えない連続性の過去 パジャマに跳ねたトマトケチャップ
7
ひび割れた心に金を継ぎ合わせいつかは博物館で鎮座す
8
春だねと言えば春だねと返してくる人がいる それだけのこと
9
身勝手に重ねて泣いて夢を見て君を応援していて ごめん
7
孫を抱き「懐かしいな」と父が言う 知らない記憶 いつかの話
9
チャンネルはそのままでまた人生も 愛も恋もわからないままで
5
来世では赤ちゃんのほっぺになって すこしだけなら触らせたげる
4
あの子からもらったお土産のハンカチ 二年経っても糊が効いてる
6
お返事はなくていいです その代わり空にビームを打ってください
5
おいお前! 目の前の奴に含まれる命はこいつ一人分だぜ
6
何もかも捨てた日の翌朝に見た祝福の形をしてた猫
2
水兵リーベ僕の船(波の下船と鯨は逢瀬を重ねる)
4
「あと五分」無慈悲な声にとりあえず空欄は全部ミトコンドリア
15
この夜を美化するときが来るのだろう そんな日は一生来なくていい
3
感情って結局元素でできてるし所詮水兵は海に勝てない
2
そんなこと言われましても 偽善とは善を為す人と書くのだから
4
きらきらと私の肺に突き刺さる鋭角をした冬の静音
4
悲しみはやがて海へとたどりつき鈍くて柔いシーグラスになる
3
内臓のひとつやふたつあげるのに 私は「配偶者」じゃあないから
2
ノンクリスチャンの祈りは父でなくもう会えはせぬあの人へ向け
3
マジですか 割とショック受けたけどでもそれって今言うべきことですか
4
苦みならとっくに慣れたつもりだがこの苦しみは飲み込めずいる
1
頬に沿う生温いこの感触とあなたの温度はきっと似ていた
0
似合わない流行りの曲なんて歌うくらいにはきっと浮かれているのだ
1
日当たりは良くなくてもこの部屋へ向けあなたの名前の星はまたたく
1
あなたへと届く光は柔らかでそれは福音でありますよう
2
愚痴なんて言わない君の
@
t
o
s
いいねするのは控えておくよ
2