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日曜が終わった直後の真夜中は馬鹿みたいに静まり返って
1
ラジオより流るるハモニカ週末のスローテンポを
遠退
(
とほそ
)
けてゆく
1
冴ゆる雨に打たれもみづる南天の葉に虹の綾 摑む能はず
0
すでに街は
樅
(
もみ
)
の緑に神聖なる赤を着飾り孤独を待ちぬ
1
望もうと望まざるとに拘らずあなたと私これでお終い
0
ひとり
家
(
が
)
のサッシにひとつ熊毛虫もこもこもこと生き急ぎたる
3
世継榾
(
よつぎほだ
)
ほのかに揺れて『████』なる暦は見えぬ落とし子を待つ
2
あの頃は 公衆電話 どこででも よく見かけてた 探さなくても
0
ガミガミや ゴロゴロの音 大嫌い 僕の心が 縮んでしまう
1
初めては 緊張するよ 誰だって 失敗だって しちゃうんだから
2
わたつみのいろこの宮に降りそむるときは色かほる
有機物
(
デトリタス
)
たち
3
君と僕 間に降り積もったのは 言葉 言いよどんだ
時
(
とき
)
記憶
4
夜歩く知らない街は喧騒に膜がかかりて限りが見えず
5
右頬のほくろは左頬にあり嘘つき鏡と日日対話する
3
初霜の白きを雪と見まがひし雪知らぬ子の初雪の朝
3
星と星つながり歌の友となり夕の落書き瞬きそむる
0
思いつく言葉を重ねて書き連ねまるで春の夜のうわ言みたいね
2
滲み出す街灯の
灯
(
ひ
)
が飽和して夜の向こうの君を断ち切る
6
あのときに 涙流した その曲は 今ではフッと 笑える記憶
0
これからも どんなに辛い ときだって いつも一緒よ そばにいるから
0
憧れの 制服を着て はしゃいでる 私は大人 コスプレパーティー
0
傷ついた 君の心に この僕の 愛を煎じて お持ちしましょう
0
愚痴も弱音も吐けないで 泣けもできない僕よ 撃ち抜け そこを
2
近くまで来たから なんてヴィーナスの造形をした言い訳をする
1
色の字の男女の愛を
象
(
かたど
)
るとふ本質の
上
(
へ
)
になにいろ置かむ
1
水の星に生まれし
性
(
さが
)
を宿すゆゑ魚の泪の天空に見ゆ
0
みづからを聖母に仕立て眠り落つ無花果の乳房まろく懐きて
1
流星と友になるため旅に出る星降り坂のその向こうまで
4
山々の木々の紅葉 茜色 夕陽重なり燃え立ち やがて
2
歯ブラシが 一本増える 喜びに 我いそいそと 買い物に出る
0
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