きみも体温高いから冬が来たら「冷え性なの」と嘘をつきたい
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「あの海がうつくしいのは血と肉を咥え込んでいるからなのです」
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ロリィタの 服纏ひたる 老女居て 汝は汝と 云はれし気のする
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どの窓を探してもない音花火 こころざわめく夕げの支度
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海パンの名札を外し準備する明日は祖父と川に行くって
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窓の枠越えたならさあ愛の国 好きや嫌いは飴とおんなじ
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今はない 悲しき雨音の 喫茶店 カスケーズ鳴る 雨の待ち合わせ
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君のくるまの目的地はしあわせで そこまでハンドル握るねあたし
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怒っても詮無いことは知りながら今日は怒ってみたのだ母に
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雨ぎらいのあなたへ傘を貸そう 私はどれだけ濡れたっていい
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あなたを失うのが悔しいからこの一滴の「うみ」はしょっぱいの
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逃げ水を追いかけ息を切らしても諦められぬ君のかげ追う
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我が友の 救急車にて 病院へ 全て忘れて 警察に保護
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夜の海辺 行きて見ゆるは 海上に 月から垂れる ひと時の橋
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ガラス越しぺたり張り付く白腹の蜥蜴のようにしぶとく生きたい
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恋しさに われ進む 暗い道 有るはずのない 結末を求めて 
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朝食にパン買ってきて 夕飯はスープがあるよ味は無いけど
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あなたにも夏休みがあるといい 中央分離帯の地蔵様
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とぼとぼと暑さにやられ脱力行 ひとも台風しぜんも似たるものかな
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いい加減可愛い以外の褒め言葉出てこないなら家を出ていく
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ねえ梨は好きじゃないって言ったでしょ4つめむいたら嫌いになるぞ
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憧れた 自分の過去の 功績に 入院しては また遅れ
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夏の夜半よは 宵居よひゐがちにて短夜みぢかよの 空に消殘けのこる月もしげに
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約5時間 ほぼ順調に手術済み 待ち疲れたが まずは感謝を
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お気に入りの飴をきみにも分けたげる おなじ味になりたいだけ、エゴ
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何も手につかない陳腐な午後、図書館 蔵書検索「愛」としらべる
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生きるって日常とそうじゃないものを同じ力で抱きしめる決意
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忘れみづ いささ小川をがは端邊はしべなる 夏のしげりをかくみのとす
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我が友の 連絡不通 倒れしか 前の地獄を 思い出すかな
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「頑張って」のただ一言が言えぬままインターハイの中継を見る
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