隣家より もぎたてをお裾分けされ 年々甘く成りゆくみかん
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飲み会にひとり遅れるかのように私もじきにそちらに行くね
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初雪が月の光を返すから すこし明るい冬の夜の窓
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ウサ耳をピョコピョコしてるお父さん確かにあなた面影あるわ
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海まではとどきはしない純白のあなたの羽根を羽ばたかせても
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入院したら 看護師が 回転寿司 みたいに交代で 来てくれる 若い女のコと キャバクラのような 喋れるから 元気になった
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猫だけが、猫だけがまだ救いだよ。奴らはぬくくて柔らかいもの
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老けたねと言ってもいいよ、まだ大人にはなってないから
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死にたいと殺してやるが交互する社会人はノット・ヘルシー
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まだ入院中につき 短歌は リハビリとして自由に書く 
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23歳頃 入院し 看護師の仕事に感動し 工場勤務から 看護師になり 今回もまた 癒された
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奇跡かな 吾の生まれし日 梅一輪 寒空の下 静かに咲けり
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摂食が 出来ずに倒れ 入院中 ナースと関わり 自我を取り戻す
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取り替えし電球色の懐かしき 暖かきやら 心ぼそきやら
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さようなら また会うことも ないけれど 次の時こそ 幸せにね
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湯呑み置く ゆらめくけむの 中見れば 初雪の冷え すこしやすらふ
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来月の今日になにを贈ろうか 考えるわたしチョコレートみたい
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ふと気づく ベッドの足元に ねこボール いつ持ってきた あそびたかったの
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ひとまわり小さきサッカーボール蹴る ひとつ未来のサッカー選手
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冬の夜の 帳の中に 君覚ゆ 人の情けの 影見たくなし
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春風の運んだような筆跡で 顔も知らない君に恋した /創作短歌「手紙」
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セラピー犬抱くその手は大きくて余命ひと月 母は小さく
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来週は 皇居で歌会始めかな 恐れ多くも 願う新年
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いぬと 音楽と 体調で 光はこんなに光ってみえる
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あと三年みとし耐えてみるかと冬枯れの朝の冷気にすくんで想う
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言の葉の舞い上がる刹那とき掬わんと浅き夢見し微睡まどろみにおり
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ならべよ国道134号線 鎌倉はディズニーかよ
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電光掲示板の文字を跳ね返し 光の電車をただよわすバス
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想像の二倍半ほど大きくて 妻の口癖 「ちょっと一口」
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現代に身元不明の遺体とか出てくる山の化粧が落ちた
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