さくら花散るを誉れといくさ場につぼみの学徒数多帰らず
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あの子なら起きているかも午前二時 いつもはしないお話しよう?
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みちのくは桃梅 桜同時咲く夕餉の仕度に紫の雲
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観桜は満開の花に 花吹雪 川を流るる花筏まで
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戦争も花粉も我の上をゆくどこまで鈍感でいられるか
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救いとは苦しみの果て「ほんたうのさひはい」さがす『銀河の図書室』
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水仙の芽吹きの色のまぶしさよ子に送る荷に春をひとさじ
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完璧な朝じゃなくてもいいじゃない 光を浴びに靴履く休日
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西域の 砂の嵐に 晒されて 滅びし 敦煌とんこう 莫高窟ばっこうくつ
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ミッションはゴミ出し、チャリ通10km、お仕事さ お金に吊られ宙を泳がん
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豆苗の子々孫々に感謝して水を換えつつ三代目待つ
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忽然と 現る栄華 桐の紋 滅びし城は 蜃気楼のごと
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白髪を櫛けづる手もおぼつかぬ老ひが養ふ子の五十ごじうかな \8050問題
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頭突きして きた猫顔で あがり目 さがり目ぐるっと まわって猫の目
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親戚の鼻筋見ればふと分かり祖父と吾には禿げの血筋も
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生きてきた証と思うしみ、しわも 鏡の前の薄化粧の春
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一日ひとひ終へ バツ印増へゆく暦 過去へ戻らず 歩みぬ印
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攻撃の応酬続き反戦歌作ってもムダ歌ってもムダ
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雲ひとつ なく広がった み空色 悲しいほど いいお天気
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石橋を叩いて渡らぬ七十路ななそじの君の復職苦難へ飛ベリ
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人殺す武器の輸出に耐え得ぬと矜持の道ゆく社長の光り (3/6)
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私たちずっと一緒にいようね、と並んで座る女雛がふたつ
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野辺の花 寒さ緩みて 生き生きと 咲き綻び  白陽浴びて 独り酒酌み 草枕
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朝六時 わたしのためのコンサート あなたの寝息と鳥のさえずり
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おやすみを 言うまでに あと五秒ある 青ならYES 赤ならNOだ
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3月に報道ヘリ飛び伝へらる戦禍の如の被災地忘れぬ
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我行かば ただ鳥のよう 風に乗り 風に逆らい 居場所見つけ
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降りて来ぬ 思い浮かばぬ言の葉を 苦悶の末に一首絞り出す
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弛めたる 身体に沁みる 歌もあり ラジオの時間 一人の時間
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一戸建て 庭の代わりに 駐車場 それは出るよな 猪鹿熊さん
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