半月夜 羅生門にぞ 変化へんげ出づ 弦満月に 太郎八幡(腹減った、どだっ折句?)
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氷雨降り 心と体 てついて 少しぬくめの 春雨を待つ
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用事済み どら焼きホイップあんこなど頬張り 蒼空見上げ爽快
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よわきもの 狙われる世は嘆かわし 銀行帰りはヘルプマーク隠す
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君とありしときはあれどもふと思ひ悲ひおもひて逢ひて来たし
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よるさへや嘆きの霧としのぶれど異しき心を我が思はなくに
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我が心燃ゆる思ひはしのぶれど憂きを帯ひゆくかたもなし
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色見えふうつろかふるはふゆきこひ忘れよへと月にながひし
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告げられた飲み放題の延長を 氷の溶けきる梅酒で押し切る
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誰しもが私に興味ないのでしょう グラスの汗を拭くだけの時間
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存在は神の造作かあらざるかあたかもプログラムされた虫
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希死念慮 聞こえるかこれがナッツ食む バリボリおんだ生きてる音だ
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猫ちゃんがカリカリを食らう顔付きで ミックスナッツを齧る吉日
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パパに告ぐ ママの機嫌を治すには 静かな場所と一人の時間
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すとれすの たまったねこは こうげきてき攻撃的 シャーといったり パンチをしたり
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若い時 ああしておけば よかったと 今更思う そんな毎日
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身についた 固い習慣 脱ぎ捨てる そんな気力も 失せてだらだら
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春風に二人吹かれて散歩道 どこかに香る梅の香ふわり
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あの鯉は 浮いた汚い ゴミの下 水に揺られて ふらりふらりと
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忙しく 時間通りに 生きてきた 人生さえも 今やメルヘン
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高尾から先へいかない中央線下半分のない山手線
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文字が二個しかない時代に刻まれた大長編が三万五枚
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高尾駅一言堂いちげんどうにてカレー食む目にも美味なる彩り野菜
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感動は そんじょそこらに ごろごろと 心開けば 暖かくなる
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毎日を 有効利用 してますか 朝日に目覚め 夕暮れに触れ
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頼りなき十二単衣の日々重ね 齢四十四よわいしじゅうしひなはなりける
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暖かい 春がもうすぐ やってくる 畑の準備 やっと完了
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早春に 老いた男女が 立ち話 癌の話で 会話成立
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4日春 3日寒いと 言うけれど 三寒四温 これほんまやね
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友達が 一人もいないと 嘆いても それを好んだ 自分が悪い
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