先ず刺身 箸重なりて笑いつつ 独り身の息子の夕餉を思う
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梅雨最中 木々にさえずる 鳥たちも 空気の重さ 身にしみており
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言い訳を零して歩く靴底をどの太陽も照らしはしない
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梅雨空の 雫残れる 花々に 涙か汗か 問わずことなく
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待ち合わせファーストデートの日曜日空を見上げて雨もいいわね
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真っ白なボール蹴りあげ猛ダッシュ少年たちはサムライの顔
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胸に抱く孤独を道標にしてまっくらやみをスキップしよう
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三十路にて将軍の座を失ひし 慶喜の長き余生を思ふ
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8時だよ全員帰れの掛け声で予約していた店への移動
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消すことも消さないこともプライドでそもそも灯さぬプライドもある
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送りたる電話スタンプ未読まま珈琲スタンプ既に冷めたり
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大谷の登板試合見逃すなセブンに走りナポリタン買う
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梅雨空を眺む横顔 何思ふ ねこにも四季は わかるだろうか
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梅雨明けが 間近にせまる 晴れ空に 君の笑顔が 眩しく見える
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街中まちなかすずめやカラス散歩犬さんぽけん何か足りない猫が足りない/窓辺猫さえ
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関守の問はねど名のる郭公逢坂山を今や越ゆらむ
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鶯の 美し声す 涼し朝 完治せぬ風邪 寒暖差にて
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そっと吹き 膨らませたよ 紙風船 やさしく打てば しあわせ跳ねて
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ミシン踏む母を見ていた幼き日 姉妹揃いの白ワンピース
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夏の原はらはら桜が舞い落ちて「まるで冬ね」と秋を待つ
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汝が在所神在月を過ぎてなほ佐渡のこひうたはるかにひゞく
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郭公待ち更かしつる一声の後こそいとど寝られざりけれ
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わたしまだうまくできない ひとらしいせいかつ ひとらしいあいしかた
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慰まん心ともがな郭公今更科にをな惜しみそ
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病気猫食わぬカリカリ相棒が食っちまってる気付きゃデブ猫
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夕闇の そぞろ歩きに 風吹けば 薄桃色の 光が続く
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隣人の明日がいい日であるようにハートをひとつ色づけてみる
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家元は系譜守りつその実は独りを修む時間を経しや
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橋渡るせなを押したる海陸風ペダルを踏めば空飛ばんとす
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持たされた袋の中に夏野菜 愛がずっしり祖母まだ詰める
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