犬猫が餌もらうのを待つように我も待ちたり定食屋にて
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からだから はじまるあいも あったなら そんけいしますも あるのかじゃにーず /働き蜂も女王蜂もメス
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店長が無言でくれたぬいぐるみ あのゲーセンは学習塾に
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愛想笑いまだまだできぬ女子高生どうかそのまま時よ止まって
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夕闇に保育園から響く声駅から出された我らを清め
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ハロウィンの魔法によって捨てたゴミ迷わず君の自宅に届く
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この前はラムネ、昨日は金平糖 どの味できみと口火を切ろう?
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お手、伏せ、待て しつけてくれよ これ以上夢中になってしまわぬように
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黒猫は魔女の使いと云ふけれど 江戸の世にては 病魔祓う猫
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雨の日の朝らしくない空が好き、出来損ないの私みたいで
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錆びたGペンを捨て去ること以外憧れゆめを捨て去る手段はなくて
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まだまだ、あたたかい、ハロウィン🎃のつぎは👻霜月かな❣️
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くちびるで瞼をなぞる怖い夢見ませんように目覚めませんように
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他人でも隣に座ったオジさんが 立つとさみしい気持ちがするの
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あの頃に戻れたならと想うとき 産まれぬ命に重さはなくて
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だんだんと早くなりゆく待ち合わせ昨日と少しちがう夕焼け
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日をりて 儚げにゆれる すすきの穂 死ぬまで生きると 笑った師匠
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毎日を特別だけで継ぎ接いで できたハレもの不毛にうたう
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「贖罪じゃないわ、優しい顔辞めて。こんなセックスしか知らないだけ。」
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漫然とテレビを見てる日曜日 元気がないのは秋雨のせい
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秋高し主なくした虫篭のプラスチックの淀みを流す
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勇ましき人を食らひて契りきな 明日なき身をば 晴れ晴れと捨つ
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くちびるに指押し当てて反芻する。気づかなかった。鈴虫鳴いてた。
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(寂滅は叶わぬものよ)老医師の昏き鏡に浮かぶ待合
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才能に嫉妬してしまい削除したデータ密かにクラウドにある
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空襲ない日は退屈と安吾書き私達には解らぬ極限
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空を飛ぶ布の正体見極めたい、いったん止まれジャストもめんと
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ヘルパーさん来ているけれど まだ母は 料理はしたいお年頃なり
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ゆっくり寝た あえて二度寝をえらんだよ 気づけば隣の布団にチビ猫
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猩々と八岐の大蛇と酒呑童子「どうだ今夜は皆で酔うかい?」
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