カレンダー数年おんなじ猫がいた今年の百均新猫登場
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注射した腕ではなくて指のほうぴりぴり痛む抗議のように
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猫はみな喋りたそうに振り返る私の心見透かすように
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iPhoneがFor Youと押しつけてくる幸せだった頃の僕たち
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ハロウィンの 次はクリスマス 除夜の鐘に 初詣の国 節操のなさ
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ハロウィンに浮かれる輩わが国の新嘗祭で感謝を示そ
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君想ひ 眠れぬ夜に 恋を詠む 心騒いで さらに眠れず
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大半を離れて暮らす母娘なり親となりて五十年目が迫りくる
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十六夜の月に寄り添う木星のような十六のころの初恋
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ハロウィンも何でもいいよ楽しんで今年の今日はもうこないから
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街中をウロウロ歩くだけならば 家でパーティしてろと息子
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バースデイ・ニューイヤーしかなかったが 「ハッピーハロウィン🎃」初めてラインす
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ハロウィンの 菓子求むる 者見れば 亡者か魔女か それとも小童ガキ
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唐茄子が 灯籠となる ハロウィンか ケルトの晦日 未だ馴染めぬ
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3色の錠剤飲んで眠りつく 甘い色だが心はにが
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推しがいてカレもいる彼女が最後まで愛する人は誰でしょう
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ハロウィンの賑やかすぎるはしゃぎよう必死で水を探す魚のよう
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目がさめて ぼんやり頭 うでの中 あなたの体温 感じて二度寝
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あの恋はカウントしない。真夜中にきれいな瞳でさよならをした
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鈴虫の独唱に囲まれる帰路 風にすすきが揺れる夜道
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新蕎麦はざるそばに決め老三人ソバ湯を注ぎタレも飲み干す
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Amazonの荷物がやけに届くきみ 給与明細見せなくなったな
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皆さんのハロウィン短歌うたを辿りつつ 仮装しなくても楽しいひととき
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素のままで 五感を信じ 生きてみる 素直になれる 人肌温度
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拾い上げる いつか無くした 言の葉を そっと磨くの 光る日まで
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歯垢とる手指がやさしくリズム打つ 恋に落ちそう、口あけたまま
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その部屋に置かれた林檎その色はまだ獰猛な名前を背負い
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UNIXその概念は銀色の箱の底にて息はあるのか
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毒入りのりんごを背負いスタバからスタイリッシュを賑やかす板
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うろこ雲泳いで月を飲み込んで、錠剤みたいに月が行く夜。
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