あなた、私の薬のつもりなの?ただただ効果の単純な毒
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大掃除、年末年始が仕事でも必要だろうか スープかきこむ
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三本線入ったテレビにさようなら ボーナス出ると決断の冬
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クリスマスツリーのてっぺん星つける手伝わなくてももう大丈夫か
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彼岸にぞ往ける祖父母に華ささぐ【ぎゃあてえ ぎゃあてえ はらそう ぎゃあてえ往けるものよ 往けるものよ なんじに幸あれ
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コピーしてデータ保存ができたならあなたを閉じてもいいのでしょうか
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垂乳根の母と呼ばれる存在に なれるだろうか?なれただろうか?
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涙枯れざくろのように身が割れて守る甘さは克つ水心
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回る木馬 回る回る星 地軸は少し傾いたらしい
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「三重はパフェ、茨城はシャム猫」きみの指が踊った地図が恋しい
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先端が鋭い思いはすべて愛 だってハートは矢尻に似てる
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幼子が(うれしいでしょう?ぼくもです。) そんな顔してボウロをくれる
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紅色に積み重なった死体から生き損なった歌が生まれる
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君というかたちのひとに出会わなきゃ 欠けている など気付かなかった
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おもむろにホットレモンを飲む君は かわいこぶるな 嘘 かわいいです
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冷蔵庫の明かりで僕らでたらめなステップ踏んで夜を超えてく
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「そのバッグまだ持ってたの?」ママ友よ一生だし巻き失敗してろ
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お散歩は行けるところまで行くことと 信じてる君帰りたい我
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ベランダに肩身の狭い冬蛍 白い吐息に紫煙がとける
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ステージの端で調律待つ彼はきっと誰より学び舎を知る
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泣くことも笑うこともやめ見上げれば浮かんだ月がちょっとにじんだ
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万馬券 当てるも先の お年玉 生活費では 不安のみなり
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きゅるるんあなたのときめき光るときまちのあかりよあつまれ集合
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都にはかくてやわれも帰りなむ魂祭たままつりせる旅の夕暮れ
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逢ふことは遠く鳴海なる身の浜千鳥跡だに見ねばこそ鳴・泣かるれ
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最終の判定届きこの紙の粒子全てを後悔と呼ぶ
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元気なのは子どもたちだけ 魂が飛びそうになる日曜日の昼
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主役ではないと気づいた いつまでもどこまでいっても端役の人生
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あなたにも あなたにも また あなたにも 傍にいる 影のような不安
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言葉だけ小川のようにさらさらと 全部 諦めている癖に
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