雨と鳥と川と私の息遣い生きているからいつもどこかで
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その皮膚を感じていたいこんな日は冷え切った部屋で温もりを共に
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抜けるような青空に登る線香の煙と共にしばし微睡む
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きつねには穴あり鳥にねぐらありガリラヤの丘葡萄熟れつつ
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しめっぽい国のしめっぽいところが 横目で見ながらしめしめしてる
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二番線ホームにいまはないはずの赤い電話から聞こえるきみの
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常識に囚われていた僕達の生きてる場所は箱かもしれない
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ピンヒール爪先立ちの恋をした あなたの背丈+5センチ
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痛気持ち良いのがメンズリブの良さ 広めていこう僕らで共に
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マクロにもミクロにもまだ山ほどの問いを抱えているメンズリブ
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常春の国に住みたい もう暑い 風薫る五月なんてなかった
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今日何もしなかったから疲れてる 星がジロジロこっちを見てる
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飲み込んだ言えぬ想いが身を焦がす地獄のような恋をしたのだ
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育てても虫が食べちゃうスイートバジル やっぱりうちのは美味しいのかな
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‪うつすらとひたひにあせのにじむ子の髪かきやれば夏野のにほひ‬
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海と空まぜこぜにして境目を失い溶けるネモフィラの里
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もうきっと遠くの星の人なんだ 指が触れても 言葉交わせど
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あのひとに夢でいいから逢いたくてパジャマを裏に返して眠る
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誰よりもきみを幸せにできるのはきっとぼくではないね それでも
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「荷物なら持つよ」と出した左手をほんとはきみと繋ぎたかった
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たましひのわびしげなればたましひをかいてんもくばにのせて見てゐし
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サワサワと海のうねりに似た畑キラキラと反射す太陽の光
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珍しくエナジードリンク飲む君は押し間違えたと空笑いして
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いざ君が振り向かないと解るからはろーはろーと声が枯れても
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春過ぎて君のせいより夏のせい飲みこむ唾と手に滲む汗
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あの人の隣にいたい横顔を眺めるだけでまた日が暮れる
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ぽたぽたと雫の落ちる栓を止め僕の気持ちもこうできたらなぁ
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レクイエム果ててもどりしうつせみのかぜはみどりに雨をはらみぬ
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指の皮何度むけても同じ紋少しまともになれやしないか
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君のため巡り巡って僕のため優しさという殻を売っては
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