夢を見た 僕が落とした消しゴムを 拾った君の靴を脱がした
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この視線が 貴方の肌を焼いてるの 気づかれちゃったら 気づいてくれたら
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91ほとんどミルクのカフェ・オ・レを子供の顔して飲み干すまじな
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一掬のなみだと嘘を積み果ててあしたには来るほんとうの鬼
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ここではないどこかへとんでゆくためのしろいつばさがあればいいのに
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もしも今日 海に行こうと誘ったら 驚く顔を見れるのだろうか
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僕たちは互いの口には触れられない水槽越しの青い指先
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マイノリティばかりが説明させられる 君はどうして説明しないの
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政治家は気楽なもんさ 問題を女に押し付ければ解決さ
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政策も何もないよな政治家が三人産めとか言いやがるので 私は人形ドールを三体買った
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逆光と熱風まとって立つ彼女 眩しく思った 好きだと感じた
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ひたすらに花におぼれてみつを吸ふ蝶となりゐし思ひ寝のゆめ
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冷蔵庫 要らない時期は過ぎ去った ネギも心も腐らぬように
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"I love you."授業で習いはしないけど愛なら既に知っている僕
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親友に、起きて、と声をかけられて皮をむかれる桃になる朝
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鈴なりの珊瑚の色のさくらんぼ頬張り奏でる初夏の音色を
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「適温」をこえてはいけない僕達はそれ以上でもそれ以下でもなく
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この曲を 好きだと君に聞いてから 集中できない ギターソロの間
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嫌いでは なかった彼の香水が 開いた襟から 香る前まで
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ことのはの嵐に倦みて偲ばるるいつでも青くたひらかな凪
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今日はもう早く寝るよと決意して気付けばまたも明日が目の前
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靴下を履かずに裸足で過ごす日の陽の温かさ布の毛羽立ち
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枝纏う雲居の先の光めざしコローは筆を隠して歩く
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言語化し アンダーライン引いたなら それで崩れるような気がして
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にくしみがにくしみを生む世をさけて肉じやがをにるなつのゆふぐれ
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「好きなひと、います。」って言われ「そうなんだ。」って瞬間僕はどうでもいいや、腐ったお魚
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今日言おう、今日言おう。って「好きです。」がリフレインする5時間目、理科
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恋などは自分勝手に作動して気づかないうちに制御不可能
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どこからか 声が響いて 目を開ける 白く汚れた 集合団地で
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午後0時 工具散らばる作業場の新人の背にうつくしい染み
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