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りんご飴 もはや縁日では食べぬ ナイフとフォークで切り分けて、秋
0
昨日見た映画の評価を聞いてみる 君のレビューは信じてるから
4
日に透けるすすきに白く風吹きて水無滝の川ぞ流るる
1
りんごには 中身があるか 空なのか さっき電車が通っていった
1
寄せては返すカーテンにモビールの音近づいてまた遠ざかる
2
よりかかるはちみつを売る店のドアまだ名を知らぬきじとらの猫
1
真夜中に期限切れなるどら焼きを昨夜食べたわ 僕、元気です
11
調わない自律神経引っ提げて寝床のために這い回る日々
1
「秋」というものはいつからいつまでか 今日の日差しに問いかけている
1
顔色の悪い女と身をよせる東海道線は二十二時
1
籠枕に魅せられたる それ程までの母の年輪
2
しみこんだ あまみずがからだを おもくする だってあなたもわたしだから
2
ひょうめんに 浮き出るものしか みえないから カラスの羽にさわってはいけない
0
自販機は社会の縮図、コーヒーと炭酸水は隣りあえない
3
ゆるゆると逃げ続けよう蛞蝓の虹を残して進む速さで
2
泣きそうな声音で君が歌うとき メモの言葉は壊れはじめる
0
日々に降る言葉ばかりが積もる中動けず眠るだけの休日
1
傷ついていないし泣いてなんかない大丈夫僕はひとりで滅ぶ
4
福音はいつも遠くて瓦斯灯の明滅にひっそりと金合歓
0
新聞をたてに破けば裂けること保育園児も知っていること
1
夢に出てきた君とデートをしてた 好きという事実だけが残り
0
飼い猫が膝から発ってまた膝に帰ってくるまでの月日が夏
3
魂が夕焼けのように澄んでいて その美しさに 救われたんだ
0
臆病に生きる 時雨に傘を差す おひさま味の水薬を呑む
5
よろよろのつまらない午後運命の赤いドレスの女に出会う!
9
「人類の旗」なるものは未だない つまりそういうことなんだろう
0
ボックスに忘れられたる傘ひとつ公衆電話の秘密を聴けり
6
自らの 才能活かし ミッションを 果たすだけでも 一生終わり
0
あきらめて 妥協を許す 瞬間に 命は途絶え 盲目となる
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終わりなき 生命のする ただ一つ 理想に向かい 歩み続ける
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