霧雨の色を映した傘模様揺らぐ歩道に目線を向けて
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山をゆく今も昔もそこにある 風も芭蕉もこのみちをゆく
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正道をとっくのとうに踏み外したバロック銀河でふっつりとあなた
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百年の孤独を燃やした吸い殻を街に溶かして泣き喚いて空
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長年の病に治癒の兆候が見えて嬉しい連休明けよ
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言うなればアディショナルタイムでしかなく誰かが終わりと言ったら終わり
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辞世の句を考える間人間はほんの少しだけ生きていられる
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あまりにも口は多くを語りすぎ本当の心を置き去りにする
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この音が聞こえているか人生が終わる音がすぐ側でしている
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氏神に祭りを告げる幟立ち 神輿の声にこころわき立つ
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やっぱりねゴミには出せない 眺め入る箱一杯の子供の作品
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君の髪絶対的な世界観普及した四季五個入りの桃
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子羊を数えて間もなく僕にだけ来たる真夜中切り傷は愛
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雲ひとつない左眼で君を見たたしかにあの日の青色は空
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際限なき存在証明自動ドア桜は散った桜は散った
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海の日で 10年振りか 寺泊 夢中でひろう 大平あさり
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話したいことが沢山あるけれど LINEでしかさ かい話できない
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木更津に来れば必ず「バー弁」ぞ 煙の味になぜか捉わる
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朝焼けは君の体を温めて、擦った眼に光が住まう
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ねこはたぶん かぞくをランク付けしてる スリスリ みつめて「ニャーニャー」たくさん
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触れるのは君からだから言えなくて 僕の望みもそこにあること
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逃げ道は残していけよ手弱女我が友よ 再度の転職決した夏に
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愛情を計量カップについでいる あなたに渡す適切な重さ
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轟音の草刈り円盤去りしあと鼻のなかまで青濃く染まる
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曇天のグレーはただただ中庸で身を投げ果てなく進んで行きたし
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梅雨らしく雨降ったよな降らぬよな違うと言えばそうかもしれぬ
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夏の夜 空の涙が流れたら そっと目を閉じ 君を想うよ
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眠れない 夜に飛び込む LINE見て 次の楽しみ 感じ朝待つ 
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胎児よ胎児よなぜ嗤う ドグラ・マグラに引き込まれゆく
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かかと付けしゃがめないのよ固い僕 和式トイレでそっくりかえる
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