今晩はあまりにも幸せだからお星様まで手が届きそう
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大好きよ 今日も明日も明後日も その先はまだわからないけど
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指入れて無理やり剥がす掛け布団 理想の寝床 そら豆に嫉妬
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あなたにもいろいろあったのでしょうから生んでしまったことは責めない
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一日は等しく皆にあるらしいTime is Moneyどこに落とした
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人生は暇潰しだと笑いつつ一日一日ひとひひとひを色彩と生き
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一日の長さと濃さは違うらしバーミリオンの生描くひと
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走りゆく特急電車の音だけが救いだろうか 明日は晴れです
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寝てるに生まれ変わりたい iPhoneのソフトウェア・アップデートみたいに
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夢みたい あなたを好きになってから自分のことも好きになれるの
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秘密だよ わたしがクラゲだったこと 橋の向こうまで海だったこと
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「焦がれ香」たぶんきみも好きなはず言葉に色挿し綴る便りに
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余白には白群びゃくぐんのきみまだ知らぬ焦がれし原野を耕している
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赤い日の 夕暮れ二人 君と僕 頬が赤いのは 夕日のせいさ
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貞子さん振られる予感秋の雲コーヒー二つゆっくり冷める
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たえざるは風に吹かるる公孫樹―だいだいの子ら、蝶になりゆく
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椋の葉に磨かれよ君、人間が この惑星飾る寶玉爲れば
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花の雨 カーテンコールに降り注ぎ 跪くしかできない僕は
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とは言えど在るものはみな在るだけで誤りであるような気もして
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ともすれば世界の印刷ミスであるあまりに電灯だらけの夜景
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猫がいた 写真を撮った 不特定多数に見せるつもりで撮った
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サボテンに水をかければにんげんになればよかった冬せまりくる
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味付けは甘め 卵はカチカチのカツ丼なして消えちまったの?
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「『死ねよ』」とか、そんな陳腐な一言で、人は死ぬよ」 と、言っていた遺体キミ
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走り去る 電車の音を知らないで 生きていたかと今更に知る 
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僕たちは天使のあの子の目が四肢が光を集めるさまを見るだけ
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叶わない 敵わないとは知っていて 膝をついてもペンは置かない
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深淵を覗き込むより地獄より 恐ろしいのは貴方の笑顔
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わたくしのわたくしたらんとするものが地下鉄のつよい風に飛ばされ
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いまお前が誉めているのは五年前バカにした詩だよいつ気づくのか
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