口紅も一緒にすするボンゴレの海がほんのり夕陽に染まる
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とんぼには一人称の視点から億千万の太陽がある
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ウインナーコーヒーの上旗さしてまだお子様のアピールをする
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宝箱今日もこっそり開いてはきみのめがねが足りなくて泣く
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いかつめの小指に青い毛糸巻き友だち探しに草むらへ出る
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ミントティー飲んだあとするくちづけできみの虫歯が治るといいね
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冬恋しホットチョコレートに溶けた魔法少女の祈りは破れ
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テンションが上がりまくったその理由わけは君と一緒に散歩したから
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すずやすず風鈴をだまきくりかへしアイスキュロスの韋編たえつつ
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吾妹子よいざ旅に出んめづらしき花々の咲く閑雅のくにへ
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ムルソーのもとには来ずや異邦人救ふといへる万軍の主は
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まぼろしだった朝に抱きしめてくれた人のぬくもりで生きていく
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透明なわたしたちまだ羽ばたかない やさしさばかりが傷つくる夜
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ゆめまるく稚きまでに膝を抱くわが子のようにふるえて眠れ
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シリウスに背を向け僕はここを発つ 明日は一人の春だとしても
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マシュマロをくわえむさぼるくちびるに桜ひとひら吸いこまれてく
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はかなくも滅びにいたる河なれやタイムラインにさくらながるる
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明日など判らぬ者の残骸を踏みつけ歩く長者ども
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さよならもいはずわかれしひと思ふ夢のもつれのはてのあけぼの
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朝早く起きる沢山の人々、東日は君らのためにある
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晩酌を諦め迎えた翌朝のイルガチャフィにはらはらと泣く
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九畳もいらない褪せた荷物など全て燃やして焼き芋焼こう
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あしたより夕べをこのみ春よりも秋を愛するをみなごなりき
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トイレとは便意がなくとも行きたいの。いや狭いけど無限の宇宙
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わたくしはウォシュレット設置を義務付けます。反対?うるせえ痔になってみろや
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目を閉じると瞳閉じるはちがうもの?まぁわかってて言ってんだけどさ
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さわらびの野にもえ出づる春されば 袖のこほりも風にとくらむ
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さみしけり花も木もなく鳥もなく人は何処に泣く事もなく
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忘るべくときとり集めそらんずば苦味ある事ごとらずあり
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教室から校庭までをトンネルで滑り降りてたなんでもない日
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