Utakata
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稲葉理央
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一回り年の離れた乙女に片想いしている二十五歳。
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日が長く なっていく程 陽が強く 君が日に日に 小麦に灼ける
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染み込んだ 君の温度が 手のひらに 匂いの残滓
(
ざんし
)
僕だけのもの
4
紅葉を 見たが見たがと 来てすぐに 通り指差す 乙女の笑顔
2
泡沫の いつかの日々に 思い馳せ 上書きできない 君への恋慕
(
れんぼ
)
4
お泊りの 後に見つけた 桃色の 君の肌着に 一人歓喜し
5
諍
(
いさか
)
いの 種はいつでも しょうもなく 引くに引けない 意地張り同士
6
ワイシャツに 顔を埋
(
うず
)
める 君を見て そっと戸を閉じ 鼻下伸ばす
5
黄昏を 背にして笑う 君の眼に 宿る茜が 僕さえ染めて
9
口元に 皺が増えたと 嘆く君 数える仕草 可愛すぎかよ
5
追う恋に 振り回される 君時雨
(
きみしぐれ
)
瞼の裏さえ 焼き付くばかり
5
君の眼に 僕は映って いなくても 僕の瞳は 君だけ宿す
5
愛らしく 歯を見せ笑う 目の前の 君の笑顔は ただ愛おしく
4
筋書きの 通りにならぬ 往
(
ゆ
)
く日々に 否が応でも 乗り越えるだけ
6
エクレアを 好みでないのに 買う理由
(
わけ
)
は 愛しい君の 気を引く為さ
5
四十五
(
しじゅうご
)
に なったら迎えに 来てと言う 君との契 交わしたあの日
4
君の裸
(
ら
)
を 会えぬ日々だけ 夢想して いつか触れたい 濡れた花びら
6
スカートの 中は誰にも 知れぬ園 触れることさえ 僕は叶わぬ
4
紺色の 紐がうっすら 浮かぶシャツ 目を伏す僕の 気すら知らずに
4
悴
(
かじか
)
んだ 指に吐息を 掛ける君 甘い仕草に 僕は悶える
3
誰も皆 笑顔の裏で 対峙する 孤独や不安 さえ糧にして
8
傷を負い 乾く暇さえ 待たずして 傍から離れ 立ち向かう君
7
泣く君に 掛ける言葉は 僕に無く 隣に座して 肩に添うだけ
6
世間とは 猫に泳げと 強いる窟
(
あな
)
叫ぶ怒りが こだまするだけ
6
胸のある 女が良いがと 聞く君は いつも胸元 開いているね
5
祭りの瀬 手引き腕組む 僕達を ばつ悪そうに 横切る少年
4
髪切ると すぐに気づいて くれるから 脈でもあるかと 過度に期待す
12
浜辺にて 水着女子
(
みずぎおなご
)
を 目で追って 君のビンタが 僕に目掛けて
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さすらいの 校舎に現
(
あらわ
)
る 猪よ 山を追われて 次は何処行く
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とりどりに 着替える君が 嬉々として まだ家出れぬ 日曜の午後
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苦も楽も 朝がまた来る 何であれ 夜が明け照らす 目覚めた街に
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