生きること、死ぬこと、どちらもしくじって帰れないなら私を呼んで
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陽に当たり今すぐ溶けて消えたいな どうして生きているかわからぬ
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すきなものえだまめあさり冷や奴自己紹介のほほゑましけれ
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今日はもう脳が炎上してるので道理は全てネグレクトです
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誰よりも愛しいあなたに逢えたから嬉しかったり動揺したり
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蝉みたくじたばた動け早口の癖には負けず成長したい
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風をいたみなびきみだるる草の葉の寝乱れ髪のまなかひにたつ
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死してなお言葉を残したお姉様我の知り得ぬ福祉の教えで
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どうしてかこんな世界は終わらない 終末時計の音が鳴る
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「いちご味の好きなんだよ」 甘すぎて隠れて少し吐き出す夜明け
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たぎつ瀬に逢合橋のなか絶えてぬれにぞぬれしわたるすべなみ
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菊花添え 我の手見れば 八十の皺 靖国立ちて 夏の空見る
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在りし日を 想いそぼ降る 花の雨 温き御霊の 声とこしへに
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例えばさ 腹八分目がわからない いろんなことを私は知らない
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ラスイチのクッキーは乞う狂おしく トドメをさしてくれる勇者を
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ゆるりゆら人少なくていつもより高く弾んだお盆の電車
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誰を乗せ走る列車か君たちのテキサスロングホーンよとどけ
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生きるとは 教えて欲しい その意味を            尋ねて見たが 誰も答えず
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ジージーとミンミンと蝉が鳴きにけり「今日からお盆、でももう秋ね」と
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辞書を引くただそれだけのことだけで心の空を飛びゆく私
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火曜日の最終電車が輸送する心を亡くしたホモ・サピエンス
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発火点を一、否四・五度超えつつもなおあきらめで抑えこむ日々
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ひとつだけ もしも魔法が使えたら うまれる前に戻ってみたい
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永遠に大人になれないぼくの繭 せめて一度は羽化してみたい
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いつ捨てる? タイミングがよくわからない 今日も必死に押し込むプラごみ
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支援者か当事者なのかわからないあわいをそっと切り出して見る
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別れ際伝えたいこと絡まって右手が気づくポケットの穴
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ゆふぞらにはつかに見えし半月のおぼつかなくも思ふころかな
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どしゃ降りで『私はこれでもいいですよ』妻と部屋飲み 結婚記念日
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夏の恋シュールで少し儚くて放っておけば花火のように
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