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ハムと雨 森を明るくする落葉 卵も空を飛べそうな曲
3
液晶のゼロハチゼロをなぞる指 愛がこぼれてしまわぬように
1
何を食べ誰を神様としてもよい 私を好きになってもいいし
10
半世紀前のかさぶた取れました 秋の夜長の失恋記念日
2
自分でも 恐ろしい程 物忘れ 老化劣化が 加速度を増す
0
忘却と やる気のなさは 天性の 性格となり 老害となり
0
引き出物は漆の菓子器これでまたひとつ揃った茶の間の設備
1
サブスクの花と新聞とがこぼれ丁寧だったらしき失踪者
2
次々とあなたの願い叶いますようにと
銀杏
(
きん
)
の葉が
舞
(
ま
)
いて降る
14
(
)
0
(
)
0
夜明けごろ断捨離された者たちが小夜をともない打ち寄せてくる
6
次々と 湧いて出てくる この思い まるで泉のようだが 美しくない
0
君の手が愛せるものには定員があってわたしはそこにはいない
3
渋柿や吊るすその手も皺の入り限界集落秋の編
0
揺れている貴方の声に呼応して 月が欠け始めようとしている
4
どちらかと言えば機械が人間のねじれゆがみを模するのだろう
4
繕った 声はいらない ざらついた ほんとうの空を知りたかった
1
歌なんか よめなくってもいいんだよ そう死に急がなくともいいさ
1
飛行機のお腹を眺む夕暮れはカレーの匂いで我を鎮める
6
乾いてく生ハムみたいな愛です今夜かんでくだいてのんでよ
3
真夜中にお腹をすかせた僕たちは背徳的な朝を迎える
2
からっ風の匂いする君その頰は雪の匂いもする君は季語
12
マイナンバーカードを海になげすててただしいことだけして生きていく
3
空蝉よ 時代錯誤の 人となり
0
人生は 旅と譬えて あちこちを 見ては歩きて 故郷に戻る
0
一週間 誰か止めてよ 同じこと 繰り返す度 虫唾が走る
0
心配は 要らぬお世話か お節介 誰も頼らぬ 淋しき孤独
0
問いかける 他人も少なく 我惑う 時がひたすら 終わりに向かい
0
外見や 姿形は 見れるけど 心の中は 誰も知れない
0
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