北向きの窓から入ってくる青い光で洗う染付の皿
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全宇宙しょって生きてる全身に彫りを刻んだアマゾンの子
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生意気に指したゆびごと握られたブルーグレーの夜明けの街で
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さみしさは猫のせいだわこの世界わたしとお前だけね(ニャーニャー)
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ブランコがまだ揺れている 前世では君と夜更けの散歩をしたね
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ここじゃない改札を出てここじゃない場所に立ってた、気がした五月・
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山手線座席は全部埋まってます人の数ほど人生があり
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雨静か朝の光の微かなる僕の人生思うともなく
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職場なら出来れば避けたい印鑑も 記念に貰う駅の窓口
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玉の緒を絶えねば絶えねと言う人の賢さを知るチラ裏短歌
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弱毒化 コロナも今や 普通の子 他のみんなと 楽しくやれや
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色は空 空は色とは よく言った 眩き色に 恋焦がれても
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手術待ち 春特別の 休暇なり 呪いとなりて 我を導く
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桜散り 若葉が茂る 頃となり 退屈なりや 何事もなく
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あの人は 彼氏と何処 愛すれば 我は呆然 風と去りゆく
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人生は バトンタッチか 徒競走 リレーで巡る 人類歴史
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ところてん 生まれて死んで また生まれ 次から次と 世代交代
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生きてても 特にいいこと ないけれど かじりついても この世に未練
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若者に 気味悪がられ 無視されて 生きる老人 これも本望
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朝方に 橋の袂に 彷徨える レームダックは 明日の我が身
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枯れ桜突き刺されたる寂しさを人型に畳み抱きしめてくれ
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此の頃の 晴れ間の多さに 干からびた 心をお湯で 3分調理
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遠くに かすかな光が 見えたとして 目をそらしたまま 闇に向かって
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夜に泣く私は朝の光見て酷く安心して眠りゆく
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台所床に転がるジャガイモが芽を出すように恋をする僕
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高く舞う鷹にもなれず夕闇の薔薇にもなれずたたずむ僕は
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中指で剣状突起触れながら果たされなかった約束などを
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笑わない毒殺犯より贈られる 彼の愛したジギタリス一輪
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今日別にスーパームーンじゃなくていいワンデイ外せば何倍も
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魚図鑑を読むため家に来るきみの本棚だっていいよわたしは
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