山の端の夕陽を追うかみんなみに三ケ月浮きて真冬日初日
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何者でないかを先にお伝えし私をわかる手っ取り早さ
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枕をふたつ置いて夢と夢じゃない部分を作る未来都市東京
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ディーゼル車 すすめよすすめ 菜の花へ 変わらぬ青と 思い出のせて
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金ないし 喉も痛いし フラれたが 五か七文字で 切り取れば勝ち
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嗚呼今日はAlexaとしか会話せずいやちょっとだけsiriとも話した
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右と左を間違える見失う正解のない迷路の中で
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今日からは浴室暖房つけようかそらさむくふゆとなるみたいだから
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勤務先の扉に手をかけるたび心で唱え「変身」している
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終焉が  オドロオドロと  迫り来る  進め青年  死はまだ早い 
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あなたなら銀の潮騒聞きつけて砂地に伏せる私察して
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今日もご飯が美味しかった、それではみなさま良い週末を、終末を
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ソナチネが住宅街で聴こえたらもうそれでいいそれでいいのよ
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体温計握りしめたまま寝転がるスマホの電池残量もなく
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アズールの空をうつろに見ちゃダメよ仲良し雲と浮かんだリボン
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電飾の 明かりはどこか 他人事で せめて言葉よ 優しく灯れ
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チビ猫は「ろいず」の おはこが すきなのよ あがるの ちょっと じょそう助走がいるけど
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十二月五日が母の命日で明け方四時に家路についた
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伝えたい言葉が頭でクシャクシャに 紙屑広げても解読できない
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「自分らしく」信じて綺麗に生きてきた 行き着く先は孤島と知らずに
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疲れたら休むだけだと臨済の一喝やたら胸に優しく
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打ち放し廃墟のような空間で音無く彼女に髪切られ 
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愕然す 初冬の訃報 ミポリンの 遠き街への 何処旅立ち
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最近の 朝の気温は 寒すぎて 白い溜息 手が震える
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額縁に閉じ込められたパノラマが見られるたびにまた息をする
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絶対と 誓ったことも 忘れ去り  今となっては 記憶の端に
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黄昏に 燃える街並み 溶ける紅 北風吹き込み 一層強く
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血が止まる寸前の手を動かした時に節足動物となる
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この国は君らの庭ではないのだぞ決して我らの庭でもないが
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君と春話した記憶は制服の 虫食いと共に消えるのですか
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