キラキラぽかぽか視聴覚室 おまえらに見えない光が おれたちには見えていたのさ
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園庭は水遊びする子らの声 泥んこになって さあ、もう夏だ!
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触れ合った袖から漏れる残り香をあなたの言葉として出逢いたい
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朝7時天気予報を聞くように命はただの数字になった
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お隣の八百屋小さな店構え整然と待つレジ前の客
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マイバッグ溢れた野菜、両脇にはさむ乾物、握った財布
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休憩にバニラアイスと塩こんぶ混ぜてかっ込みなんか美味しい
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虹色の大きかさ差す太陽の光柔らに街降り注ぐ
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先に手を離したのは僕だったかも 気づき 遅い 君はもう とおくに
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顔知らぬ叔父は戦地の海に沈ず 祖父母の悲しみ急に迫りぬ朝ドラで
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くすり指 眺めて紡ぐおまじない 指輪よ指輪 砕けてしまえ
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起きるかな トイレするかな 腹減ったぁ お母さんいる幸せ胸に /(介護)
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何もせず 食も変わらず 5キロ痩せ オーバーワークか 何かの前兆?
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あの時 何人の寅子が 居たのだろう そして今も 居るのだろう/ 朝ドラ
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あと何年作ってもらえる 母特製 焼きそばの味 噛みしめている
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傘を打つ雨音もその憂鬱も子供の頃と何ら変わらず
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タヌ猫に昨年与えし百均の 水うつわ気に入り そればかり飲む
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雨三日待ちくたびれた竿の巾 シーツニ枚がヒラリヒラリと
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気の緩みからトラブルに火傷して後悔の雨遣らずではない
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ああそうか台風来るのはこれからだ気分はすでに台風一過
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同じこと 行ったり来たり 悔やんでる 不甲斐ない我 叱咤し飛べよ
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手作りに固執こしつしていた子育て期 味の素冷凍餃子の美味しさを知る今
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澄んでいる空に白線描く時 期待と不安アンビバレント
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布団から抜け出せない日曜日 コインランドリーで日向ぼっこ
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一芸に秀でず今日まで生きてきたふつうのいのち終わりまで
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ちょっとだけ愚痴ってしまった今朝の我 一呼吸して味わう感謝
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流れ星 落ちゆく夜を 寂しげに 眠りながらも なぜか涙ぐみ
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こんな日は無音の朝を過ごしたい 悲鳴あげてる体をいたわ
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散っていく花は花びら追いかけたり引き止めはしないただ散らせてあげる
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友くたびれ「そっとしとく」が正解か 飲みに誘うのが最適なのか
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