忘れ去る子ども時代を呼び戻す固有名詞の威力凄まじ
8
最期逝く シーンは誰も 分からねど どうか安らかに 願ってやまぬ
9
ホットワインふうのハーブのお茶を飲む も少し冷えたら 本物ホットワインを飲む
7
ヒーターのほこりの焦げてゆくときに燃えてしまえよこぞの悲しみ
7
散る葉あり黄いろもあかあおもあり だからきらいさ、同窓会は
15
懸命に職場のために身と心砕いて稼ぎ息子は伏せり
18
分かったような 口聞かないでと 言うきみの 心の柵の 最前で待つ
8
出おくれた秋とりもどそうとしたけどいきばのないモクセイの香水
6
公園をキャッキャと走る幼子よ ゼンマイ仕掛けの人形かキミ(可愛い)
18
慎重さ過ぎると好機逃しがち冬には過ぎるくらいで無怪我
4
くるくるとダンスのように落ち葉舞う 次はわたくしと踊りましょうよ
10
一本の背筋正しき落葉松が ころも黄に替え威儀を正して(戸山キャンパス)
10
あけすいこもごも囲む陽だまりに 寒さ知らずの学生寝そべり(大隈庭園)
11
話しかけにくそうにする同級生 そんなに私の顔は怖いか
6
歳末の雑踏の風受けながらひとりひとりの生活想う
9
タイムラインハートを押してパン頬張る 冬季限定購買菓子パン
5
冷え切った指先ふうふうふきながら友と歩いた下校道
4
でき得れば刺し子しながら突っ伏してこの世の生をまっとうしたい
7
厨房はにわかに笑う壁隔てひとりかき込む給食の春雨
7
役満で 一発逆転 大勝利 叶わぬ受験は コツコツ勉強
7
たましひが人の形をしてをらず、昼の真中をわれが歩けり
7
貫禄や風格出るは歳なりに されど品格あると限らず (誰とは言いませんが)
14
「三倍満‼︎」 鳥止まっている 清ら竹 渡す三つ点棒 「千点棒せんてん返して」
4
病休の薄明るい部屋ヤナギ挿すコーラのびんの水を変えたい
10
水鳥が 見つめるアルプス 白き山 下校の子の影 風に揺らめく
12
オオルリの谷イヌシダは葉を垂らし気体に泳ぐ川は流れる
5
この池はもうすぐ終わるヒメシダは泥をかぶった君は見つめる (note既出)
4
船が橋をくぐると記念メダルつくるときの曲が橋から流れる
3
南西のとおい岬に灯台が 彼はつかれた手を振り笑った
4
つむっていられない目をつむる代わりにぬいぐるみ撫でるたすけてほしい
4