花粉よけ眼鏡越しでも どこまでも 青い青い空 雀も賑やか
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安易な共感で癒えない傷を 晒したまま黙して生きている
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春の午後水の止まった噴水に バシャンと響く水鳥の音
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Eテレも別れの季節スイちゃんよ 世の親たちが君にありがと
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好きだとか愛してるとかなくっても 彼の返信「月が綺麗ですね」
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窓開けて春風部屋に呼び入れる 青い空向き深呼吸する
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白色が似合うきみのことでしょうからきっと素敵な春をひらうよ
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久々の 春の青空 満喫に パトカーサイレン 鳴らしてくれるな
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冬靴下 衣替えかと思ったが やや肌寒く ラスト出番かも
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いそいそと 窓際定位置 まくらの上 ねこ待ち望んだ 本日晴天!
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寒空よ何処どこへ あなたは何処どこへ行く 取り残された 僕と春風
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こんなにも色んな材料羅列してお手軽カンタンレシピはないよね
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今日だけは花粉覚悟で窓を開け部屋いっぱいに晴れを満たそう
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人間のアナログだった性格は今や十六分割デジタル  多様性みらいの様相
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駆けてくる 君の笑顔に 魅せられど 想いは永遠に この胸の中
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この空が長持ちしないと知ってても見渡す限りの青空いいね
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かたくなな 心のすきに 振りおろす 水音みずおとよ鳴れ 金の鶴嘴つるはし
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窓越しの 晴天日差しは 眩しくも 三月下旬は まだ肌寒し
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菜種梅雨 明けて散歩の 行く先は 近所のスーパー ポイント三倍
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晴れた日に 届いた手紙の封を切る  懐かしき文字は あの頃にとき戻す
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風に乗り 届く音色の たどたどし  洋琴触れて 日の経たぬ弾き手
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とつとつと 震災を説く語りべの 東北の桜日本一美しと
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伏せ目上げ 掌合わせる チベットの 少女の瞳 純玲と鳴る
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夜明け時朝陽あさひ眩い街並みを確かめ月はそっと去りゆく
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就職の背広は兄の贈り物 パリッときめてドラマはじまる
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匿名でSNSを飛び交へるルサンチマンの言葉に凍る
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ただひとり 想いを馳せる 冬時雨 探し求める 雲間の月光
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雨雲とゲリラ豪雨で封印の 街を引き裂き轟く春雷
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音もなく 去りゆく人の 面影を うつしもせずに 春の十六夜いざよい
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一昨日も 昨日も今日も 同じなの あなたを想い 胸焦がす日々
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