曇天は 快晴よりは ましだよな 明るいやつに 嫉妬しないし
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構ってと 現金押しつけ 着飾って 自分を押し売る街だ新宿
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立葵刈られて露わになっている長方形の東京の土
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帰り道 私の手が君に触れた分だけきっと夏に近づく
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今君のセーラー服が輝いて 夏の光の正体見たり
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炎天の草刈 樹陰の小休止 言わずも感ず 連帯の感
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雲よりも青い空には白球が何より似合う打てよ飛ばせよ
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上州人 同期と話す時だけは意図せず語尾が関西弁に
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街道に大島梨ののぼり立つ 納品路にも秋のきざはし
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ついに出たチキンラーメン丸かじり 専用品は背徳感ゼロ
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本当は欲しくない物買っちまう 消費者心理突く一個おまけ
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小一のドリルは薄い 二冊目はうんこドリルだ楽しくやって
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天王山 応援したい季節来る 甲子園も受験生も
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よその子の運動神経目を見張る そんな所で前回りとは
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柔らかい物言いすれば騙される、そういうところが狡くかわいい
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父母と 兄姉妹子弟と ショパンの音色 遠すぎて
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父母と 兄姉妹子 弟と 穏やかな心は孤独
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感情の抜けたファミレス店員にも 守るべきものがあるのだとして
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人間が好きで好きでしょうがない僕はいつか君とわらいたい
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居もしない亡霊を居ることにして殺してみせるような論証
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身体からついに離れた後頭部 快適ですか俺と違って
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人間は「救われること」しかできぬ「救うこと」とはいつも幻
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リビングで毒塗られた矢射貫かれて休日予定ぐちゃぐちゃフテ寝
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この花があって真夏をやり過ごす真夜中に咲く夕顔の白
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携帯に挨拶交わし目を覚ます 電車の窓は咳込む夏風邪か
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星になり 夏の夜空に消えていく 貴方の仕草声話し方
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我がくしゃみ年々デカくなりにけり 親父のそれに似てくる不快
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氷入れ安いワインをがぶ飲みす 喉を潤し眠気も誘い
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雨の中 仕事帰りに特売のオーガニックのバナナを買いに
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青春の アオの図するは空じゃなく 知らぬ間にできた 青タンの色
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