振袖の中から振った両腕に 教えられる振袖の由来
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日曜の朝は絶対パンケーキ 復唱するべき世界の約束
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キリンより首を伸ばして春を待つ マフラーの巻き方こんがらがった
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卯月はね象形文字だよ満月の 餅をつく音聴こえてくるだろ
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五月雨は緑色だと歌が言う レインコートが緑に染まる
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ふたりきり25メートルになった 月も水面に浮かびたがって
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やりたくないことを辞めるかやりたいこと見つけるのが先か鶏と卵
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雨の日に出そうと決めたうたがあり すすむ桜にきけば水曜
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生かされて抗癌の道五年半 花木の生命のささやきを識る
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春うららジョギングする近くの子 足の音聞きて草取りすすむ
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家康いえやすのお手植えされし桜の木 真に信まことか利他の鐘撞く
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眠い目を こすりながらも 編み進め 遂に完成 凝り性の我
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冬最中 寒い寒いと 編み始め 春になっても 夜な夜な続ける
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AIをチャット相手と知りつつもデジタル秘書へはつい敬語出づ
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白玉の脳みそになる日もそう遠くはない剥がれ落ちてく記憶
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いつまでも私があなたの特別であれ 一番はもうあきらめたから
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つんとくる冬の空気を纏う君 毛布にくるまる温度わたしと混ざって
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良い友で、なんて綺麗に言うけどさ 想った時間が長すぎたんだ
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秘密箱かちかち鳴らして 紅水晶 ときめくたびに握って祈る
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吾母の味はサッポロ味噌ラーメン わたしの丼にはたまごがふたつ
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深夜二時 宇宙を探しにきみとふたり 海岸沿いのファミレスでパフェ
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花冷えだ もいちどおでんが食べたいね たまごと大根 おすすめもひとつ
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死んだ方がいいよと囁く自分を抱きしめる両手、どこですか。
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「いってらっしゃい」「いってきます」の普通からALSの妻は病室
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鏡絵を描く余裕あり「さようなら」言ってから句を歌を休んで
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嫉妬深いと気づく二年の暮らしから悋気諍い詠むようになり
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この橋を渡れば彼の家があるいい友達になり過去になり
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相棒はパソコンボランティア生徒の爺ちゃん頑張り屋だね
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焼け野原 古びたマウスの センサーを 左に振って 咲く百合の花
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相棒とセカスト行って手に入れたパソコン充電これで良いのか?
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