平静をよそおいきれず冷や汗が 鰻のお代うなぎのぼりで
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よしゃいっちょうけふは鰻をくふてやれ 無分別にも暖簾くぐりて
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亡き父に連れられ食べた鰻屋は 今も神田でのれん守りて
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蕾みより香りを放ち沈丁花忘れないでと言わんばかりに
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転勤に曾孫一家は四月より北海道へ 涙もよほす
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湯上がりに 二人で飲もう 冷やし飴 ベランダ座り 夜空見上げて
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春先の 寒い小道に 二人きり 誰も知らない 温もりがある
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夕暮れの商店街はダンジョンできみは勇者でぼくはヒーロー
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淡雪に 霙降りつつ 微風そよかぜに 春の香りか 曉の朝
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許されるならあなたの記憶ごとこの手でそっと隠したかった
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夕焼けに溶けるブランコひとつだけ帰り道を失くしたようだ
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頭イテ ねこはゆっくり寝てなされ ねこ母はワクチンあとの様子見
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たくさんの人のかたはらゆきすぎて透明となる私はどこだ
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なにくそと私も右膝あきらめない 自分のやる気見せてやるんだ
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サメと薔薇を比べるようなものだって言えばどっちが薔薇?ってきみは
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今頃は何する人ぞ永遠に年をとらない選挙ポスター
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追憶の更地にのぼる蜃気楼部活帰りの百円ラーメン
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もしうちに来てくれたなら見たことないタイプの寝癖見せてあげるよ
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冷静に内臓組織が剥がれ落ちる時期が月一ヤバい笑笑わらわら
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教室の机を並べて合わないを繰り返していた微妙な悪夢
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後生だと願うあなたは美しくそうして私も許してしまう
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あの人に心酔できない一人だけ その輪の中の春は何色?
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君想う これは「愛しさ」 さてどちら 自分でさえも 曖昧な午後
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試験日は 木金土月 何故空ける その日曜は まるで監獄
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先輩は何があろうと先輩で何年経てど変わることなし
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午後臨時休診いわれて ガックリす リポDのんで あしたはチビ猫
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通り雨 ヘルプマークもずぶ濡れで キャリー内ちま猫 大丈夫かい>けっこう降られた☔️
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「相棒」の最終回が近づくと あ〜春が来ると思いはや何十年
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小雨から 雪に変わっていく空を 露天風呂に浸かりつつ眺む
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年輪を無理に伸ばさぬ往年のアイドル眺め嬉しく寂しく
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