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絹さやを嫌というほど食わされた 実家の飯のああ豊かさよ
12
初夜
(
そや
)
の鐘 双子
並
(
な
)
み
居
(
ゐ
)
る 西の空 秋は来ずとも 映ゆるきんもくせい
9
中庭の プール掃除を 眺めてる 俺に向かって キミが手を振る
5
黄色
透
(
す
)
く花びらうすく咲きなびく初夏の薫りの花は爽やか
19
放たれた稚魚さびしげに漂えば掬う手のあり グループ
L
I
N
E
21
宵の口 帳に灯る 蛍火に
腕
(
かいな
)
を伸ばし 星を取りけり
9
真夏日や 草引き買い物布団干し 湿度低きにまだ救われて
27
夏なのは暦の上のだけなはず五月は春のはずなんだけど
13
トンボ来て夏だと思う五月晴れ
孫
(
こ
)
の見送りに庭に出ずれば
33
遠きより訪ね来し
孫
(
こ
)
の労いに婆の手料理卓に並べり
33
教室の外側の匂いのする本を内側のきみは好きと笑った
6
亡き母の おはせし閨に ひと夜寝て 鶯の声に 目覚めけるかも
22
久しぶり そんなに訛ってたっけ、君 たまにはこっちで リセットしなよ
5
行き迷う街辻々に風巻きて漢神居たり
疾風
(
かぜ
)
巻く辻に
8
枝垂りおるこの花朽ちて程経にし饐えたる香にも夏は立ちたり
7
陽は強し
南風
(
はゑ
)
やや涼し 皐月
半
(
なか
)
明朗に開花すアマリリス
30
人も木も
種々
(
くさぐさ
)
に花の 咲き満ちて 時うつろへど
永久
(
とわ
)
についなし
15
俺たちは
N
I
S
A
のことも知らないし 口づけをする術も知らない
9
「面目」もあるうちなれば「ない」もあり 行方不明になりて久しき
16
男は言う なんでも三年続けるべき 二〇〇歳まで生きるつもりか
5
「ねえ聞いて」夜中に天使が揺り起こす「きみが逃した魚は小さい」
8
渋滞で 商談相手 待ちわびて 珈琲ゼリーで 自分を見つめ
23
レンジにて 魚が焼ける 調理器具 もらった夜に つまみ塩サバ
30
若き穂の 玉蜀黍の 指す空は 梅雨入り前の 未だ薄き青
18
桜咲き 春にはぐれた 夜ばかり 冷えた右手を 隠して歩く
8
物忘れ 激しくなれば 何もかも 忘れてしまう 末恐ろしさ
4
一週間 短すぎると 思ったら ぼーーとしてる 証拠でしょうか
3
暁に声も絶え果て木の暗にねぶる小さき
木菟
(
づく
)
の面影
9
自治会を なくしたところ 組長が 集まり長い 討論の末
6
側溝の 農業用水 漏れ出して 畑潤す 問題ですか
3
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