学生が降りたつてゐる雪原は泥の轍か未踏の園か
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早起きや雪合戦の夢のあと吾子のちいさきぬれた手袋
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佐々木朗希ローキからザッピングにてトランプへ思いは揺れるわれ地球市民
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昨晩の 積雪は解け 交通の 遅延無きこと 有り難深し
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静かな孤島から生まれたわたし あなたの声をゆりかごにして
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友人と 短歌で遊び 仲深め あれだこれだと 名作つくる
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冷えちゃって「スンッ」てなった こころでも ミルクと一緒にチンしてHOT
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早朝から ねこ・はいてんしょんハイテンション とびまわり 散らかしている 散らかしている
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フミフミ🐾で目覚める朝も良きものか あと10分ほど寝たかったけど
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桜咲く 合格を手に グラスを合わせ 春の訪れ 未来を感じ
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ワイパーを立てるほどでもなかったと隣の車笑っているよう
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手袋を越えて染み来る冷たさにグーパーグーパー買い出し帰る
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敬蟄けいちつに出るのを止めよカエルたち外はみぞれに北風の吹く
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靴を脱ぎ捨て走り出す見せつけろ満月を背にラストジャンプを
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残されし 時間ときをふたりは 愛おしく いつかさよなら、 いまはこのまま
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あるがまま 受け入れられぬ 心情を 受け入れられぬ 堂々巡り
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足ることを 覚えられない わが定め 飢えて渇いて 悶え苦しむ
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悲しさは 望んで止まぬ 欲のせい 感謝忘れた 不徳の至り
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よくやった 移動性の 低気圧 春の矢先の 雪のお見舞い
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子供らが 広場の雪を 踏みしめて 遊ぶ姿は 私と同じ
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道路には 白雪融けて シャーベット 畑に積もる 雪を踏みつつ
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ワイワイと ガヤガヤ議論する企業 意思疎通良く 伸びる絶対条件
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倒れても 倒れてもなお 立ち上がる その「しつこさ」が 本当の勇気かも
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膝痛に歩くに難儀そろそろと公園行けば鳩が寄り来る
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ぎっしりと並んですするラーメンの湯気立ち込める博多の屋台
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いるだけでただいるだけで価値のある花の如くに我はなりたし
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とけてゆく 春に近づく雪だから 少しずつ少しずつさよなら
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靴箱の中 三月みつき経ち 雨靴の 出番を迎え 冷雨れいうを歩む
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校庭に 薄くかかった 白絨毯 踊り描くは 鳥の足跡
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あとすこし手をあげるのが早ければきみと毎朝えさやりできた
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