わがままで 面倒くさい人なんだ わかっているなら放っておいて
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泣きながら留守電入れてきたくせに行くとケロリの末恐ろしき
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右足から履くと決めてた靴下さえ左からにしたくなる今日
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短歌より単価が先に出ることを初々しいと思えるのかな
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待たせたね いま感性を磨くからあなたの横顔のぞき込むため
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大人になっても背伸びしてティーカップをしまう僕は
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君の手がバターを溶かす、ついででいい、あまった温度でとろけてみたい
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沈んだら海底ダンジョンを見つけて秘宝が手に入るならいいかな
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ぬるま湯にへその上まで浸るとき小温室の花でありたい
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『将来の夢はひとつもありません』四百字のマス目に詰め込む
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縁側で黒猫抱いて寝転んだ 日が暖かい瞼も重い
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人々が 毛嫌う夏の 暑ささえ 君のものだね 西に涼風すずかぜ
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夢をみる 頃はすぎても 馳せている 春を彩る 花の便りを
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紅梅の花一輪いつの間に 霜ふる朝にほほあからめて
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ログを読み自選歌集を編む深夜恩師と集う酒の肴に
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ねこたちを 入れぬ部屋のドア開けるたび ふたりそろって 駆けてくるなり
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ロキソニン 効かなかった日があったなと 思えば単に飲みそこねてた
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痛いほど冷たい冬に一人いる 能登の海にも春よこいこい
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気楽さと面倒くささの間にて 家族と言う名の水槽漂う
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悲鳴して力士は下に落ちていく 初場所という極上ドラマ
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今朝も寒っ 起きねばならぬ訳も無し 頑張ることを休むと決める
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毎日が普通に来ると思うほど 愚かではないこの国は今
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新雪に 犬は肉球 押してゆく LINEスタンプ連打するよに
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この身をば ちてしさむ君がため 躊躇ためらふことの如何いかでありしか
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鉛ほど冷たく重い生活は ホームシックとふたりぐらしで
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子の気持ち時々わからぬパパだけど 笑顔写真が壁にいっぱい
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君が好きだった苺を添えて草を一つ一つ二十の別れ
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物語フィクションの中の彼らの幸せをどうかどうかと今日も祈れり
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こんなにも宇宙は近い見上げれば青突き抜ける冬晴れの空
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初恋のDV彼氏と別れない 仕事辞めない理由は似ている
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