検診で 甲府へ行った その帰り 太宰治の 湯村温泉
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秋深し 我が菜園に 腰下ろし 耳を澄ませば コオロギの声
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行く秋が置き土産にと染め上げた紅葉に白く霜の包装
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健康の 維持にとサプリ摂り続け 寝床でくぐる 紫煙は止まず
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わかってる わかってるから あと一杯  止まらない杯 君がいるから
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誰もかも 明けない夜は ないという 嬉しいばかりの 言葉でないのに
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陽光を透かすあなたの黒髪の温度の中で火傷してたい
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ほとんどは何かの餌となる子らを輝く波に放つ生き物
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徹夜明けゲリラ朝食用意してそっと行く君我がバンクシー
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赤ちゃんは田螺たにしに似てるくっついて なめてしゃぶってまん丸になる
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また一つ気品貫禄得た君の襟元にすら研鑽の跡
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大丈夫その一言で安堵され自分自身には銃口が向く
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案山子から案山子に飛んで夕焼けがきれいと伝言つたえる雀
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露ごとに色をふかめる吾亦紅 季節知らせる 常ならぬ世に
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消印が3年前のハガキ来た丁度そのころ殺した友の
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美女ってね ただそこにいるそれだけで 世界の幸福ふやしてるのよ
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我々は美女だからしてブスよりも態度でかくて当たり前でしょ
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作者とは関係なしに金遣う画商とやらにトマトぶつけろ
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デカい顔してるがアンタは詰まるとこ、私の一生ハナシじゃモブ止まりやぞ
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古寺の軒這ふ蔦も色づきて時雨に暮るる山里の秋
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愛ってのは 飢えた毛物の手の中に 無力な体を投げ入れること
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「お母さん」あなたがそれを望むなら 殺されたってそれでいいから
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「母性愛」そういう言葉があるけれど 愛持ってるのは子供のほうだ
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国内の不満和らげ逸らすには古今東西敵を作れり
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詰襟のメガネ男子がゴミ袋片手に登校朝靄の秋
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栄光の過去はライバル 超えていけネクストワンが今の己と
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寝不足の代償一つ口内炎 玩具づくりと夜食のカレー
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山深き斎岩群ゆついはむら丹躑躅につつじ迦具土かぐつちの血のたばしれるかも
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顔写真晒してやったわわたしの彼取った女の整形前の
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信じてるがまだいるの?!肉じゃがで男が釣れる都市伝説を
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