おやすみと隣で言える幸せを噛み締めながら眠りに落ちる
10
右脳町本日も身を知る雨が青青萌える捨て鉢を撃つ
1
なんみんを しらべるうちに Wiki(pedia「人の移動の歴史」)みれば 人類移動 せんねんまんねん
7
大福の粉とか蜜柑の皮とかを十一月に包んで捨てる
1
弾丸のパレスチナの医の救いびと傍観のわれ思い沈みし
3
半分にわけていただく老いふたりおしどりのさま水を彩る
9
言葉では足りないくらい好きなのに他に伝える術を知らない
4
チャプリンの美は哀しみにありという落葉ふむおとかなしやさしく
6
爪、骨、声、やわらかいとこが好きだった 気がするけど、もう思いだせない
3
ふゆ枯れに季節まちがえ咲くつつじ白無垢のはな はるに咲くや
4
天才の遺伝子次の世代へと受け継がれたし最強の血
2
ドライブの好きだった母今ならば分かる私も遠くへ行けたら
7
もうさよならさ 夢にしずむきみの指先から熱が伝わって
3
パン屋まで散歩もなかなか良いものだ 師走の晴天 程良い距離を
8
霧の朝 落ち葉も濡れる 山道の 上より「聲」が 降り来る不思議
6
大口を開ける事など久しくて確かめて見る歯医者行く日に
18
バファリンが風邪を微熱にするようにこの熱を消す薬がほしい
7
ちま猫がお外眺める横顔が 朝のやわらかな光に映えて
10
朝のニュースを見なくなった うたのおにいさんについて詳しくなった
2
類似品百均お菓子買ったけどあまりに不味いむしろ割高
4
連絡網あった時代は楽だった子ども同士の遊ぶ約束
7
怖がりで4の数字を避けて生きてきた そんなこだわりとっくに忘れた
3
無関心親の決めつけ引き金の岡目八目「まさかうちの子」
3
ブレーカー落ちて始まる早朝の師走一日電灯探す
5
カーテンのむこうにいまだシリウスはつめたくあたたかく輝いて
3
パンドーロ ちょっと何コレ美味しいな! パン屋のお味見 まんまとハマる>クリスマス菓子
3
さむくなれつめたくなれと願う冬 涙も凍れば宝石になる
9
降り積もる雪の下より響きくる電動工具の音のジャムセッション
3
六点の 勲章下げて 繁殖に ダービー取れずは 惜しまれたるや
5
師の走り 其に相応しき 大寒波 酷暑の日々が もはや遠き日
10