Utakata
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いちき
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満月を春の終わりの雨隠し このあたりで切り上げるもよし
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駅までを疾走していくワイシャツにひと月前の制服を見る
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クッキーにのってるチョコが溶けだした指をぺろりで、夏迎え撃つ
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雨の日に出そうと決めたうたがあり すすむ桜にきけば水曜
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ドロップの缶から転がり出る蜜柑 何かを連れてしりとり終わる
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枝々に花揺れる夢見たあとでダブル主演のビール現る
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雨が降る 世界を私と遮断して護るかのような雨が降る
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気がつけば別れのうたを詠んでいる 桜のはなの柔さに甘えて
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カレンダー四月に変えて桜色つくられた春さえ動く、春
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あたたかな春の陽のなか立ち止まる 季節はたった二週間で逝く
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暖かくなると見せては寒くなり春は焦らしてこの町にくる
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五分だけ寝させてくだいあと五分春の空気に脳は溶けてく
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月かわり空も光もあたらしく終える頃合、弥生朔日
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入門書いくつか読んで結局は感性かとなり我にないもの
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花冷えというには花が足りなくて冬の中にて思い出す、ふゆ
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ファミリーやシェアと書かれた菓子を持ち弾けた柄もひとりで食べる
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長針が五時半少し過ぎていて くしゃみを数えてみる夕方
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寒くても雨は春の陽連れてくる 七日後に逢う桃色緋色
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むかついて腹立ったけどのみ込んだ そんなわたしは絶対エライ
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落ちてくる白いかたまり風に乗りただ舞っている南の此処は
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来週は寒い日くると告げられて 暦は闘う温暖化
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地上まで届くかどうか分からずに雪っぽいもの追いかけている
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灰色の重そうな雲あおぎ見て春のかけらをどこかに探す
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いつもより澄んだ気がする青い空 飛行機ひとつまっすぐにゆく
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うつむいた視界遮るキスをした君がいないと下を向けない
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やめるのが苦手だからと始めずに終わったことは数にもならず
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汚いとされる言葉も並べればどこか美しそれだけのこと
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無欲さえ知らずに生きたように見え 金色まとう銀杏の最期
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S
N
S
盛ったところでバレている だって私もそうしてるから
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とりたてて勝るものなどないというスタンダードは紀元前から
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