Utakata
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いちき
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よろしくお願いします。Xでは柚ルリです。
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長針が五時半少し過ぎていて くしゃみを数えてみる夕方
4
寒くても雨は春の陽連れてくる 七日後に逢う桃色緋色
9
むかついて腹立ったけどのみ込んだ そんなわたしは絶対エライ
17
落ちてくる白いかたまり風に乗りただ舞っている南の此処は
5
来週は寒い日くると告げられて 暦は闘う温暖化
4
地上まで届くかどうか分からずに雪っぽいもの追いかけている
8
灰色の重そうな雲あおぎ見て春のかけらをどこかに探す
7
いつもより澄んだ気がする青い空 飛行機ひとつまっすぐにゆく
9
うつむいた視界遮るキスをした君がいないと下を向けない
1
やめるのが苦手だからと始めずに終わったことは数にもならず
6
汚いとされる言葉も並べればどこか美しそれだけのこと
6
無欲さえ知らずに生きたように見え 金色まとう銀杏の最期
8
S
N
S
盛ったところでバレている だって私もそうしてるから
5
とりたてて勝るものなどないというスタンダードは紀元前から
4
あちこちで紅葉はゆれて
彩
(
いろ
)
放つ 細くなる陽の代わり務めて
7
揶揄
(
からか
)
ってばかりの君に好きなんて泣きながらしかきっと言えない
4
好きなのか嫌いなのかと聞かれたら嫌いじゃないってだけの君、好き
4
パプリカを歌い見上げる冬の空ひとつ飛行機東へとゆく
6
推敲が敲くになったその
理由
(
わけ
)
を知らずに押されるインターホン
2
日の入りは前は前へと倒れ来るぬくい地表の空気読まずに
5
薄桃と青のグラデに月浮かべ君乗せ帰るヘッドライト
7
それから?と話の先を促して微笑む君は傷を見せずに
9
短くて隙なく揃う爪のキワ薄らに見えたボルドーの夜
5
三人の娘集まり幸せや三度言う父お喋りで隠す
11
大丈夫たぶん会うから予約しよ?五十年後のあの世の飲み屋
8
見つけても五分後走り去るライト地平線上の
南極老人星
(
カノープス
)
5
写真撮る指をすべらせ録画五秒力が抜けた君はきれいで
9
真っ黒に消えたテレビに映るのはスマホと我のノンフィクション
4
要らないと一切合切捨てたあといつもと同じわたしが残る
9
夜明けまで続く雨音下ろされた
帳
(
とばり
)
となりて黄泉に眠りぬ
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