のほほんと 生きてるだけで いいという 話にならぬ 現実世界
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することは 愚かなことを やめるだけ 簡単なこと 難しいこと
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この道に 抜け道はなし 行きどまり 戻る以外に 出口は見えぬ
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蹴躓く 速けりゃ早い 方がいい 傷が大きく ならないうちに
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平坦な 下り坂ほど 快適で 加速度付けば 知らず知らずに
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欲望に 穢れた心 曝け出す 裁きの座では 磔の刑
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虚しきは 欲に塗れた 魂が 罪を愛して 悶え苦しむ
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赤き実を 探してそこに 佇めば 命は歌う 讃美の歌を
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悲しみを 食らいて人は 苦くなり 熟して柿は 甘くなりけり
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「里山」で人が暮らしていたころは そんな言葉はなかったらしい
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年取ると許容範囲が狭くなり 嫌いなものに囲まれ暮らす
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新人芸マツケンサンバ思い出す 運動会でキツネダンスとは
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水筒は氷入りから変わりたり 納品終わり一杯あつく
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材質で接着剤を変えてみる われても末にくっつくと願ふ
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こだわりの酒を眺めて蕎麦すする いつかは夜に蕎麦はツマミで
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白む空 ほうじ茶と落ち葉 土の匂い 秋に吹く風かき混ぜてゆく
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君を知り 知り求めるもまだ知れず 知りとて変わる 人の心よ
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饒舌な 言葉の海に 浮かぶのは  ホコリという名の 黒い泡沫
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来世での良い親ガチャの当て方を紅茶が冷めるまで熟慮する
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喰いしばり毎夜強いと言われたが上と下の歯恋仲なのか
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公園で色づき降りた赤子の手ちょうどそのまましおりにしよう
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どうでもいい なんでもいいと 言いながら でもとだってを 繰り返す日々
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虚しさと 倦怠感で出来ている 向かいのバファリン 片付けて寝る
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どうだっていい日はなくて硬くなる感情もよく湯船でほぐす
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沿線にコスモスの群れ揺れていて天国へ行くみたいに列車
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植物の生殖器及び付属器を見るのがやけに好きなわれわれ
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昨晩にすじこを漬けた というわけで 今日は定時で帰りますです
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つたう汗涙の跡を隠してく 強がり男子青い春駆け
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ひさびさに 活気付いたわ シナプスが  新しい芽を 増やす楽しみ
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授業中君の横顔見る今だけは時よ止まってくれないか
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