ちょっとした 旅行気分で 道の駅 財布の紐も 頬も緩んで
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新しい謎を求めに行くように館へ向かう隘路二人で
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「あとひとり」殺せと叫ぶ満員の聖地に満ち満ちていくよ殺意
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ご自愛とはなんですか私習わなかったのです愛など自我など
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グランデと言うのが少し照れくさく いちばんデカいソイラテひとつ
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どこ行っとったったんですかと聞いて通じないことをまたも確認する
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全てがどうでもよくなり枕に蝿が落ちてくるあたりからの人生は長い
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無得点またも最下位対策が実らず悔やむ立ち上がりあゝ
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はたらくは傍をば樂にすることゝのたまふ人はいつ働くや
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今週は 金週だとは 聞いてたが メッキ程度の 鈍い輝き
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朝一番テーブルの上にはバラの花 静かな善き日 古希を迎える
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水あやすこゑは聞こえずたゞ水の上にまめなる川守かはもりの飛ぶ
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死んだのにまだ気付けずに照明のつかないトイレで戸惑っている
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青い空透明な風吹き抜けて太陽の熱さましていった
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春用のズボンをはいたら寒すぎてくしゃみがでてとまらない夏じゃなかったの!?
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くすりり 伊吹いぶきの山のさしも草 さしも玲瓏もゆら夕影ゆふかげの燃ゆ
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公園で 近くのともだち 呼び止めて 「まだ遊びたい」 ゆうやけこやけ
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朝ぼやけ だいだい色と あい色の 斜陽しゃようかかげる ひつじと雲海うんかい
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明日出かける準備で今日からファッションショー ねこのおめめが ニャンだ?と真ん丸
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この本が一番好きなの地獄でも 読みたいからさ ひつぎに入れてね
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普段なら行かない売り場に顔を出し カップ麺を買う楽しみがひとつ
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パウチとか出す用 百均ねこスプーン 意外と丈夫で優れモノなり
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その昔 子どものために行ったとこ 思いがけなく だいじな思い出
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五月晴れティーショット終え見下ろせばグリーン彼方に大阪の街
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空をみて両手ひろげて道ゆけば 壁にはってるAs-meのポスター
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レコードの こぼれるノイズ セピア色 褪せたジージャン ロックな余韻
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我が母の 命日近し 母前に 思い出多き しばし語らう
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春山に 残雪在りし 花は咲き 緑は深き 風爽やか成り
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砂浜に打ち寄せられるモノたちはかつて誰かの物だったもの
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好投なので援護点さあ夏になれオジサンはまだ早い古希なら
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