逆側の道で自転車またがって信号を待つ君と目が合う
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寛容なあの子は過去に諦めた事がいっぱいあるのだろうか
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「イパネマ」と「おいしい水」の違いがなあ 分からんもんで早いけど寝る
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丁字路でどちらにするか幸運が匂う気のする方ゆく散歩
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晩鐘の絵を描いている秋風に揺れる窓辺のカーテンを描き
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二度と会えない人を見送る時にだけゆっくり閉まるエレベーター
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携帯をおでこにつけて目を瞑れば君の鼓動が聞こえそうな夜
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だからってそんな言い方ないじゃんかアスファルト濡れからみつく花
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栗ご飯 下ごしらえは大変で 食べてしまえば ほんの一瞬
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水銀のような雨降るこの街で抱きしめた子が今に飛び立つ
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お義父さんあの日は確か初雪で慌てましたよ九年もなります
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どしゃぶりのバス停に立つあたし今日骨の髄までツイてないかも
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今ぞ知る時雨の後の山紅葉入り日のさらに染むるものとは
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この女優二つか三つわたしより年上なのよ綺麗だわ(クソ)
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お隣のピアノ騒音「を呼ぶぞ!」と言ったらすぐ収まった
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様々な言い訳積もり最下層眠る私の夢は芽吹かぬ
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秋深し 思ひあるなら 何思ふ 枯れても散らぬ 庭の紫陽花
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別神(ことあまつ) 神世(かみよ)にいづる日の本に 久遠の祈り 弥栄となれ
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かくまでも 醜き国となる成れば 散り行く人の 涙も枯れぬ
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たんぽぽが 太陽に向け ひたむきに  そんな彼女が 可愛く見えた
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今もなお人の仕事のほとんどは物質を動かすことなので
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落ちた実の渋にまみれて果肉食む 蜂が一匹 生あればこそ
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イヤホンを分けてふたりで聞いた曲 共有プレイリストの二番目
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オリオンの流星群の降る夜のかわいいあの子のかわいい血潮
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タラコがねレンジでボンボン叫んでる タラコの親に怒られるかな チンしてしまってゴメンゴメン
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草言葉 新ジャンルだぞチャンスだぞ 勝手に作って流行らせよう
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焼肉と言えばついつい箸が出る でも本当は毛物の死骸
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オレンジとラムネを混ぜた飲み物に名前をつけるとしたら夕暮れ
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短歌では微妙な思いこぎれいに 下世話なことは狂歌にしてね
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貧乏で 腐りかけた食べ物を 漬物と呼びパクパク食べる
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