風が冷たくなった 紅茶淹れ出した 次はきっとみかんとお鍋
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人類に この先いったい何がある? 「猫が可愛い💛」 ほかに何?
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銀杏の 匂いにつられ 秋の森 石のベンチで 木漏れ日浴びて
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珈琲の 香りで満ちた 店内に 頁をめくる 音が響いて
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天体が重なる空は 雨雲のベールをかけて 秘密を隠す
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柿に穴 齧った虫よ満腹か 今夜の寒さは耐えられそうか
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心を踏み荒らされたあとで謝られたって意味ない ここから消えろ
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完全な在宅ワークなものでして服を着るのも面倒になり
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金色の雨が降ります秋の空 風が運んだ四季のひとひら
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押したいと 姉と揉めてた バスの中 停車ボタンが あの日を映す
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白黒もセピアも中の人々は恋も仕事もカラフルだった
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煮卵の黄身を思わす満月や 昨日のラーメン玉子なかった
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さようならもうすぐ外は白い冬 小田和正の降り積もる詩
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空腹と寒さ和ます朝スープ 私のための徳用PB
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画面の向こうのわたしは実在しないゆうれいだから愛してね
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画面の向こうのあなたは実体のないゆうれいだから愛せるよ
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愛しい瞬間は無限と呼べるだろう絶えず瞳は輝き続ける
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朝焼けの 淡い明かりが 寂しくて 開いた文庫 涙で濡れる
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歩を運ぶ 生まれた街の 知らぬ道 錆びた細路に なぜ安らぐのか
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惨めさや 恥ずかしさとか やるせなさ まとめて夜が 覆ってくれたら
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幾つもの 急坂築く 石畳 鳩の糞さえ 風情であるな
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欄干に 凭れ傾いだ 柳の木 時間を無下に ゆさゆさ揺れて
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風吹く夜 優しい音色に 身を委ね 歩けよ歩け とにかく遠く
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「帰りしな たい焼き買って帰らへん?」  冬空に浮かべ 一匹の鯛
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山門でオナラをしたらにおうぞ~本尊冒涜したらぶつぞ~
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俗世は散々だ弾かれるように心臓が止まることを祈る
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知ってるぞ、お前の過去の共鳴を 本は叫んで文字を震わす
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両翼で身体を包み眠りたい 夜 花々がそうするように
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おかしいと言われたときに思うのはお前の方がおかしい場合
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フラミンゴ、わたしは端のフラミンゴ、燦然と鳴るピンクを背負しょった
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