自宅でもコンビニでもヒヤッまだ入れぬ暖房便座節電の冬
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変更を余儀なくされて妻の髪染まず漂うコロナ禍の海
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溜まってた会計資料糊付けし 令和と平成あいだ見つめる
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過疎地ほど遠隔授業推し進め 都会追い越せシブカワバレー
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運命は信じないけど君が好きと言ってた朝のラジオ番組
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朝焼けの濃いオレンジで目が覚めること 生きるのはそれだけのこと
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人のみが言語をもつと人にしか通じぬ言語で言いあっていた
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気づかずに 独りでずっと ごめんなさい  落ち葉のベッド 一緒にお休み
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曇ってて月食見れず 部屋で紅茶飲みつつ配信を見る
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いつか見つかると思ってた指輪のようにゆっくり失った恋
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信号の先で揺らめく月を食む ひとりぼっちで生きる顔して
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色々とどうにもならぬ 酒、煙草、ホスト、博打に逃げられもせず
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月ばかり見てないでって裾をひく君の冷えた手つつんで笑う
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海よりも深い色したその瞳 誰を映しているの? なんてね
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写メが来る 離れていても同じ目を 十円玉の浮かぶ夜空に
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すいません美味しい月が見れるって月はどこで売ってますか?
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月食にかこつけて熱燗をすすり、人という不合理にかじかむ
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炊きたてのご飯の朗かさを信じ口に入れたらかなりの火傷
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レースとかフリルとかリボンとか好き でも赤色は好きじゃないんだ
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月食が見れると聞いてカーテンを嬉々とめくるも あいにくの空で
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月食だ 始まってないが、情報で 見た気になって 俺はもう寝る
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月食だ 世紀の月食 刮目だ 見たけどスーパー割引はなし
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寒月見 二刻始まる 月食つきはみに 外套着込み 夜空見上げる
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旅先のお土産くれた 友人が旅先で私思った証拠
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交差点 渡りきれずに 赤信号 狂った脳が 止まれと命じ
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物価高 ラーメン屋さんも困ってる 玉子入れると 言ってないよお
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明日また 普通の顔して生きるため 短歌の世界で今夜暴れる
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新しく本買ってきた、そう言って表紙を見せてくれる友達
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短歌とは心の憂さの捨て所 ここだけでは皆 悪魔になれよ
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真心を踏み荒らされて謝られ 二次災害もたいがいにしろ
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