気にしてる曲がった鼻も下の歯も誤差だと思う君の顔立ち
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左手の薬指だけ拡大し跡がなくても安心しない
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僕の血をわけてあげるよだから見てこわがらないで満月の夜
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夢の國 そこに住めるは 選ばれし  運があれども 望む強さよ
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彼誰時まだ眠る君の匂いをそっとかぐ 僕はどろぼう
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「進化には目的はない」それだけのこともふとした折に忘れる
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死にたいと本気だった君が我儘を言うようになった 可愛い好きだ!
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「遺すこと」 生きる意味だと思ってた 人間だからできることとは?
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父さんへ、いつもありがとう。なーんて言うかよ、胸に手をあててみろ。
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燦然と輝く星に「綺麗だね」ロマンチズムでも君が好きだ
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はいはい、えぇ、あ、はい、そうです、はい、君のためなら死ねます
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愛ってどんな色?どうせ冬の空みたいにさみしい色?
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給食でマスクを外した春の君はきれいでしたと桜散る
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やっとか と呟いたとき、胸の奥どろどろしたの 祖母が死んだ日
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にこにこと笑っているけど 感情と表情同じと言ってはいない
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本だけで仮面ライダー好きな下 変身ベルト手持ちの武器に
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街路樹の紅葉眺め遠回り ドライブ・マイ・カー昼寝をさせて
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パリパリの落ち葉を砕き海苔のよにドングリの上振りかけた飯
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インナーは麦色なのね胃の中は唾液は肺は何色かしら
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気だるさを押し殺しても漏れ出づる「こんなところで何してんだろ」
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ケンタッキーフライドチキンにかぶりつく 破壊衝動 八重歯に託して
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夕時雨あなたに借りたヘミングウェイあなたは吸わない煙草の匂い
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仕事とか人間関係とかぜんぶ忘れたい 吸えぬ煙草吸い込む
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あなたとの幼い恋は忘れたい 街で見かけて思い出すから
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穏やかに生きたいと思う その一方 全員殴りたいとも思う
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聞いてないことにばかり答えられ うるせぇ黙れ一人にしてくれ
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久しぶり元気でしたかの挨拶をさえぎるリュックのヘルプマークが
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そこそこ賑わう平日歌舞伎町 墓掃除は白服で行くな
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モツ鍋の中に今日、手術した患者のモツが 忍び込んでる
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無防備な体を飢えた毛物にさらし「食えるなら食え!」それが愛
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