思い立つヒラヒラ人参スープの具ひとかきひとかき地味にしんどい
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巣立つ日に残されたのはスニーカーこれは錨と動かせぬまま
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気嵐けあらしの 白きゆらぎに 目をめる 心残りに… ため息一つ
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誰でもない己で己を励ましてうたを知つてるお前は強い
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抗える訳もないから流れゆく時の流れの最後尾にて
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ぬくもりがほんの一瞬広がつた時代おくれの缶コーヒーで
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冷や水をぶつかけられた朝刊のときどき頼む会社倒産
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魂の 重さでおちる 地球まで 青い空から ふわふわ淡雪
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スマホ用タッチペンを持ちながら指で画面をタッチしている
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住宅街 愛が欲しくて眺めてたカーテン越しのツリーの灯り
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婆さんに教えてもらい話し聞く 雨の日の午後コインランドリー
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禁断の実をほおばって下界にて暴るる熊の行く先はどこ
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コート着て手袋はめてマフラして ふと横見れば半袖の人(不思議としか)
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隣席の営業の声淀みなく お子様の為 くり返しをり
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山あいの我が家をかすめ流れたり 流星群は宇宙旅して
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毎日を「最後の日」とし始めたり 朝の覚悟と穏やかな夜
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月も見た 冴え冴えとあかるき半月で あの月もきっと 見守ってくれる>タヌ猫の血液検査、かなうなら、なんともありませんように‥
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ラベンダー香るお茶にて こころをば 落ち着けてみる ちょっと深呼吸
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決めつけているよで なんだか鬱だから「長い長いさんぽ」(著者・須藤真澄さん)カートには入れない
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おとなしい 長女猫あのこは今は守り神 体重激減のタヌ猫 護ってね
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この動物病院びょういん 来ると記憶が蘇る 長女猫あのこの最期(最期の最期は)それはひっそりと>十二年前の記憶
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「元気?」とは 獣医さんせんせい それは我のこと? タヌのことかしら どっちとも取れた
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ママいない爺と手つなぎ遊び場の手のかたちした紅葉を拾う \ 三歳
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未明夜 ハンドル握る 振動と 今日の長さ 寒さに冴える
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肌を刺す 冷え込む師走の冬空に 氷のような 有明の月 
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栗の身の、刺ある服に、守られし、美味しく熟れて、食卓飾る。
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マーシャルに戒厳令(martial law)と保安官(Marshal)。スペルの違ひに今さら気づく
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後向きな気持ちを励ます曲にしたスマホアラームの音 優しくもありザンコクでもあり
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まずまずの出来と思えど許されず師匠の筆を入れられる紙
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手を合わせ寒し寒しと言うまではお百度を踏む階段上り
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