いつまでも 一緒がいいねと 言ったけど 最終限度 さめてく温度
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目を閉じて 目を開いたら 君がいて 嬉しくなって 抱きしめた、夢
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この不満どこに吐け口求めんや言葉にすれば愚痴になるだけ
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太陽に ふと差し込んだ 雫とは いつまでもときの 重さを思い出す
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途切れそで途切れぬ望みをつなぐよに ほそくゆうらりのぼこうけむ
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不可雫 鏡にうつる 自分の顔 夢の中でも 泣き叫んでいたとは
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雨雲とだるさと首と耳鳴りと気象病なる季節到来
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私達の定義とは違うつぶやきの拡大縮小に 眼を閉ざして包まり朝に眠ろう
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日光が 私に元気を くれるなら 漕いで行こうか 5パーオフだし
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ああ最近悪口全然足りてない 言い足りないし言われ足りない
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連れ合いは ラインも一言 。も無し Z世代とうそぶいており
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W」や「笑」が古語になる頃に「 。まる 」「 、 てん」は辞書に残るや否や
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孫宛のLINEの「  。まる」と「  、てん」を消し、送信ボタンためらいて押す。
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「こわれもの」小包届く海越えて 現れたのは ふわふわコアラ\思い出②
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プレゼント箱を開けるとまた箱が 最後の箱には指輪がひとつ\思い出①
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夢の中 人差し込む 太陽は 眩しすぎるよ 眠たいが
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このあとは家族と外食行くと彼 全て受け入れ丸ごと愛す
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早朝に 眩しく思える 太陽は さり気なく自分を 照らしつつ
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静寂と 風の音しか ない夜は 人間の数を 錯覚させる
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夜が更けて 朝み妙だに 良け気せり かなかな高楼こうろう 多く木炉もくろ
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生半可ハンディーファンと縁がない古希のエアコン好き引きこもり
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ありがとう着て行くところないけれど 月末にメシ行くかそれ着て
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遠慮して値段気にする母親を お店に任せシャツをしつらえ
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加藤茶を「ぺ」の一文字で表記する 友のノートのドリフのコント
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ストーブの手離せぬ日の続きたり 五月半ばの暦でありて
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ギボウシの薄い緑の葉を濡らし雨は降る降る天高くより
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留守の間にミントとドクダミはびこって 絶望を知る小さな庭に
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こまやかな米粒ほどの花つけて 小さき笑顔ツゲに蜂舞う
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初めての散歩はパパと湘南の 波と砂浜よちよちと(一歳の孫)
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窓開けし 始発電車の踏切音聞こゆる朝や 夏近づきぬ
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